若くして韓国プロ野球KBOリーグ屈指の打者に成長し、代表でも中心選手となった。早くも自身のポジションを確固たるものとしており、万全の状態でオリンピックデビューを待ち構えている。
野球韓国代表に選出されたKTウィズの“天才打者”カン・ベクホ(21)が、来る東京五輪に向けた覚悟を新たにした。
カン・ベクホは7月20日、高尺(コチョク)スカイドームでの代表チーム練習前にメディアの取材に応じた。
「ひとまずゼロからスタートする気持ちで基礎を整えている」というカン・ベクホは、「優れた先輩や選手たちと野球ができて光栄だ。太極マークを付けるだけに、良い活躍をしなければならないと思う」と責任感を語った。
また、「野手の中で最年少であるだけに、チームがより活気に満ちた雰囲気のなかで練習できるよう、声を張り上げている。先輩たちも気楽に楽しくやってくれていて、しっかり適応できている」と、現在のチームの雰囲気を伝えた。
カン・ベクホの代表デビュー戦は2019年のプレミア12。当時は5試合に出場し、7打数2安打3打点を記録した。
その頃は代表内で大きな存在感を放っていたわけではないが、特にスーパーラウンドの日本戦では岸孝之(36、東北楽天ゴールデンイーグルス)、山岡泰輔(25、オリックス・バファローズ)相手に適時打を放つなど、国際舞台でも戦える競争力を見せた。
以降は国内で成長を続け、今シーズン前半戦は打率0.395のOPS(出塁率+長打率)1.072と猛打を振るっている。打率、安打数(107安打)、出塁率(0.492)の3部門では韓国プロ野球トップを走っている。
カン・ベクホは「プレミア12で日本に惜しくも敗れたことは今でも覚えている」と振り返り、「東京では逆に日本の選手たちに悔しさを与えられるようしっかり準備したい。良い結果を生み出さなければならない」と並々ならぬ決意を明かした。
続けて、「僕もやはり北京キッズだ。(韓国が金メダルを獲得した)北京五輪で先輩たちが活躍する姿を見て育った。これからは僕が今の若い選手たちに良い影響を届けたい」と伝えた。
韓国率いるキム・ギョンムン監督は、カン・ベクホの長打力を最大限発揮すべく、本職の一塁手ではなく指名打者で起用する意志を明かしている。
このことについてカン・ベクホは、「どのポジションであってもチームの役に立つべきだ。代表にふさわしいプレーをしなければならない」とし、「僕たちのチームには優れた先輩が多い。指名打者として出場しても、自分が解決するという考えよりは、上手くつなげて打線を後押しする役割を果たしたい」と述べた。
最後に、「まだ相手チームの投手はよく知らない。日本の投手も知らない状態だ」としつつも、「それでも日本の山田哲人選手は知っている。山田選手と勝負してみたい」と、東京五輪で野球日本代表の山田哲人(29、東京ヤクルトスワローズ)と対戦できることへの期待を表した。
韓国の初戦は来る7月29日、横浜スタジアムで行われるイスラエル戦だ。
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