八百長で韓国プロバスケットボール界から除名された元代表選手で監督のカン・ドンヒ氏が、復権を試みるも失敗に終わった。
【関連】バスケ韓国代表元監督、中国記者に“激怒”した事件の裏話を公開
6月15日、ソウル江南(カンナム)区のKBLセンターで行われたKBL財政委員会では、カン・ドンヒ氏に対する除名懲戒解除案をめぐって審議が行われた。
しかし、財政委は結局、棄却決定を下した。財政委は理由について以下のように伝えている。
「カン前監督が国家代表選手として各種国際大会に出場し、国威掲揚に寄与した点と、懲戒後も持続的に講師として活動し、後輩選手のために努力した点は認める」
「だが、現時点では公正かつ透明であるべきスポーツ環境づくりのため、本案件を棄却することにした。今後、この問題については再議論しないというのがKBLの立場だ」
今回の財政委は、KBL所属10球団の監督をはじめとするバスケットボール界の各関係者によるカン・ドンヒ氏に関する嘆願書の提出と、イ・ジョンデ総裁の判断によって開かれた。
特に、カン・ドンヒ氏は除名懲戒が解除されたとしても実刑を受けたため、現実的に現場復帰することは難しい状況だ。しかし、現在高校生と中学生の2人の息子がバスケットボールをしている点で、名誉回復を望んだものとみられる。
刑を終えたカン・ドンヒ氏は自粛の時間を持った。その間、プロスポーツ協会の不正防止教育講師、各種ボランティア、カン・ドンヒ奨学金授与など、さまざまな活動に取り組んでいた。
カン・ドンヒ氏は現役時代、“韓国最高のポイントガード”と称され、代表では1990年北京アジア大会から3大会連続メダル獲得などを経験。引退後は指導者に転身し、コーチを経て原州東部プロミ(現・原州DBプロミ)で監督を務めていた。
ところが、原州東部プロミを指揮していた2011年2月から3月にかけ、プロバスケットボールのリーグ戦一部の試合でブローカーから4700万ウォン(日本円=約470万円)を受け取り、試合候補選手を投入する手口で勝敗を操作していた疑いが浮上。2013年8月に懲役10カ月、追徴金4700万ウォン(約470万円)を言い渡され、同年9月にKBLから除名されていた。
前へ
次へ