2021シーズン開幕前に中国スーパーリーグの広州恒大から韓国Kリーグに復帰した韓国代表DFパク・ジス(26、水原FC)が、自身のSNSで判定に不満を表した。
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パク・ジスは4月7日にアウェーの光州(クァンジュ)サッカー専用競技場で行われたKリーグ1第8節の光州FC戦において、後半1分の相手コーナーキックの場面で光州FCのブラジル人FWフェリペ(29)に反則性のあるプレーをされた。
当時、フェリペはパク・ジスと競り合う過程で彼の後頭部を右手でつかむと、左手では足を強く押さえてジャンプし、味方のパスを頭で合わせ先制点を決めた。
得点後、主審はフェリペとパク・ジスの場面をVARで確認した。しかし、判定を覆すことなく光州FCのゴールを認めた。
パク・ジスや水原FCとしては惜しい判定だった。スローで見ればフェリペのファウルは明らかであり、判定が覆されるのは当然だと思われたからだ。
結局、後半早々の失点で勢いを失った水原FCはさらにもう1ゴールを許し、0-2で敗北を喫した。
試合後、パク・ジスは自身のインスタグラムを更新。ストーリー機能を通じてフェリペに首を押さえられているシーンの写真を投稿し、「This is soccer?(これはサッカーなのか?)」というメッセージを添えた。
VARで判定が覆らなかったことに対する心境を明かすような投稿だった。
Kリーグでは審判の判定に対し、選手や監督が問題を提起することは禁じられている。
韓国プロサッカー連盟の規定により、試合後のインタビューやSNSなど大衆に伝えられるメディアを通じて判定に対する否定的な言及が確認された場合、5試合以上10試合以下の出場停止、または500万ウォン(日本円=約50万円)以上1000万ウォン(約100万円)以下の制裁金が科される。
当然、選手たちはこの事実を認知しているが、パク・ジスは懲戒を甘受してSNSに投稿した。それだけ判定が惜しかったという意味だろう。何しろ、パク・ジスは判定が原因で多くの気苦労を強いられているからだ。
パク・ジスは第4節の城南(ソンナム)FC戦、第5節の仁川(インチョン)ユナイテッド戦で、VARによる確認の結果、いずれの試合でも退場処分を下された。ところが、試合後に韓国サッカー協会の審判小委員会が判定を再確認した結果、どちらも誤審と判断され出場停止処分が撤回されていた。
そして今回は、相手から反則性のあるプレーを受けるもVARでファウルが認められず、失点も取り消されなかったことで心理的にダメージを負った。
何より、いずれもVARを実施したうえで誤審が起きたという点で大きな問題だという声が大きい。
特に、今回の場面はあまりに簡単な判定と言えたからこそ、パク・ジスや水原FCは残念な気持ちを抱いている。
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