元サッカー韓国代表MFキ・ソンヨン(32、FCソウル)から性的暴行被害を受けたと主張するA氏の発言に疑問が生じている。
3月16日に放送されたMBCの報道番組『PD手帳』で、キ・ソンヨンの性的暴行被害を赤裸々に明かしていたA氏が、当のキ・ソンヨン側にはまったく異なる話をしていたという主張が登場した。
キ・ソンヨンの法律代理人を務める法務法人ソピョンのソン・サンヨプ弁護士は17日、計8件のA氏の証言音声と、放送内で事件の目撃者と紹介された後輩B氏の証言音声を公開した。
ソン弁護士によると、当初A氏は“自身の意思と異なり弁護士がマスコミに内容を流した”とし、キ・ソンヨン側に「訴訟をしないでほしい」と頼んでいた。ところが、それが「ぜひ訴訟してほしい」という言葉に変わってきているという。
ソン弁護士はA氏とその弁護士のどちらかは嘘をついているとし、次のように主張した。
「自ら自分の主張を“対国民詐欺劇”と言っていた被害者A氏の言葉が変わってきている」
「A氏は初めて会った席で“自身の弁護士が同意なく事件を勝手にメディアに流した”とし、“自分(弁護士)が出した膿は自分で片づけなければならない”と話していた。キ・ソンヨン選手に“訂正報道を出すから名誉棄損訴訟を起こさないでほしい”と言ったのもA氏だ」
「ところが、昨日(16日)の放送では涙を流しながら性的暴行被害を訴えた。弁護士と被害者A氏、どちらかの発言は事実ではない」
キ・ソンヨン側は、「A氏の相反する証言音声を制作陣に提供したが、ほとんどが報道されなかった。国民に偏った視点しか提供していないので、直接聞いて判断してほしい」と、証言音声公開の理由を明かした。
続けて、「被害者の初期陳述が心配だったのか、相手側は“キ・ソンヨン選手側の懐柔と脅迫があった”と主張してきた。ただ、A氏自らが“キ・ソンヨン選手側からの懐柔や脅迫はない。でたらめな主張だ”と証言している」と伝えた。
また、A氏が「自分を絶対に名誉棄損で訴えないでほしい」とキ・ソンヨン側に要請した内容も公開し、「本当に被害を受けた人なら、加害者側に“絶対に名誉棄損で訴えないで”と頼むだろうか?」と問いかけた。
ソン弁護士は「これまで相手はキ・ソンヨン選手の性的暴行疑惑を提起し、これを立証する“明白な証拠がある。すぐに公開する”と言っていた。なのに、突然“証拠を公開できない。もしキ・ソンヨン選手が告訴や訴訟を起こすのならば、法廷で公開する”と発言を変えた」と指摘。
そして、「昨日の放送で相手はまるでとんでもない追加の証拠があるかのように話しながら、やはり“訴訟”で提示すると述べた」とし、「相手の主張する“明白な証拠”が真実なら、最も被害を受けるのはキ・ソンヨン選手だ。むしろ、キ・ソンヨン選手が証拠の公開を望んでいる。公開に法的な障害はない」と、再び公開を要求した。
最後に、ソン弁護士は「相手側に対する法的責任を問うための法的措置は2021年3月26日に提起する」とし、「時間稼ぎが目的でないなら、真実を明らかにする確実な証拠を直ちに国民の前に公開せよ」と主張した。
前へ
次へ