ブルージェイズのリュ・ヒョンジンがエース“なのに”オープン戦ではなく紅白戦に登板するワケ

米メジャーリーグのトロント・ブルージェイズは3月10日(日本時間)、各メディアに翌日の日程をメールで知らせた。

その中でも目を引いたのは、11日にエースのリュ・ヒョンジンがオープン戦ではなく、チーム内の紅白戦に登板するという項目だった。

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リュ・ヒョンジンは3月6日、ホームのTDボールパークで行われたボルチモア・オリオールズ戦で今季初の実戦登板を行い、2回1安打1与四球1失点の投球内容を見せた。予定通りであれば2度目の登板は、4日後の11日に再びボルチモア戦での登板だった。

ここで浮上した問題は、11日の試合がオリオールズのキャンプ地であるサラソタで行われるということだ。

ブルージェイズのキャンプ地であるダニーデンからサラソタまではおよそ100キロも離れており、車で1時間20分ほどかかる距離だ。通常、エースと主力選手はオープン戦序盤のアウェー戦にはほとんど帯同しない。

オープン戦の代わりとして行われる11日の紅白戦は、エースのリュ・ヒョンジンに対する最大限の配慮だと言える。エースがわざわざ長距離移動をしてまでアウェー戦に出場する必要がないという判断だ。

リュ・ヒョンジン

アリゾナ、フロリダでのオープン戦日程にも違いが

ダニーデンはフロリダ半島の西海岸だ。フロリダ・グレープフルーツリーグは計15チームが西部と東部にわかれてキャンプ地を置いており、アリゾナ・カクタスリーグよりも移動距離が長い。アウェーチームは、主力の誰が出場するかをホームチームに事前通知する必要があり、これはファンへ向けたサービスのためだ。

2021年のブルージェイズのオープン戦日程は、デトロイト・タイガースと8試合、フィラデルフィア・フィリーズと8試合、ニューヨーク・ヤンキースと7試合、ボルチモア・オリオールズと3試合、ピッツバーグ・パイレーツと2試合の計28試合が組まれている。

リュ・ヒョンジン

これは移動距離が短いチームと集中的に試合を行えるよう組まれた日程だ。フロリダでキャンプを行っているほかのチームも、新型コロナの影響でこのような手法を取っている。ブルージェイズのキャンプ地から最も遠い場所がサラソタで、最も近いのはフィリーズのキャンプ地クリアウォーターで8キロと目と鼻の先だ。

反面、アリゾナ州で行われているカクタスリーグはチームが密集しており、キム・ハソンが所属しているサンディエゴ・パドレスはアリゾナでキャンプを行う全14チームと2試合ずつ、計28試合を行う日程を組んでいる。

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