菅野智之と同じパターンになるか…MLB進出狙う韓国プロ野球の左腕エース、国内残留が現実味

日米韓の3カ国をまたにかけたプロ野球の移籍市場は、ゆっくりと時間が流れながらも多少の動きを見せている。

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例えば、左腕の先発投手を探していたサンフランシスコ・ジャイアンツは最近、アレックス・ウッド(30)と300万ドル保障、最大600万ドルの契約を結び、先発陣の下図を描いた。

そんななか、韓国球界ではメジャーリーグ(MLB)球団との契約締切日が近づく投手ヤン・ヒョンジョン(32)の去就に関心が集まっている。

ヤン・ヒョンジョン

ジャイアンツのウッド獲得は、ヤン・ヒョンジョンの立場としては選択肢が1つ減ったことを意味するだろう。

ヤン・ヒョンジョン側は、金額面よりも出場機会に焦点を合わせて交渉を進めている。例え契約期間が短く、保障金額が少なくても、MLBのマウンドに上がることを最優先に据えている。

約1年前にはキム・グァンヒョン(32)が現所属のセントルイス・カージナルスと2年800万ドルの保障契約を結んだ。現在の市場状況を考慮すれば、ヤン・ヒョンジョンが契約規模でキム・グァンヒョンを超えることは難しそうだ。

そこで、ウッドと似たような契約規模が予想されたわけだが、すでに1席が埋まってしまった。

ヤン・ヒョンジョンに迫るタイムリミット

ヤン・ヒョンジョン自身に市場価値はある。昨シーズンこそ調子の起伏に悩まされたが、7年連続で170イニング以上を消化する耐久性を証明した。

MLBの各球団は昨年、60試合体制でレギュラーシーズンを消化しただけに、今年のマウンドに向かう懸念が大きい。そのため、まずは投手の確保を率先して行い、マウンド上のトラブルを最小限に抑える傾向にある。

先発の4~5番手を探す球団であれば、契約規模の小さいヤン・ヒョンジョン獲得を考慮するだろう。

問題は時間だ。時間が残されていない。ヤン・ヒョンジョン側は来る1月20日までMLB行きを推進し、進展がなければKIAタイガース残留に方向を切り替える計画だ。

春季キャンプが2月1日から行われるため、KIAもいつまでもヤン・ヒョンジョンを待つわけにはいかない。つまり、20日までの間にMLBから満足のいくオファーがなければ、ヤン・ヒョンジョンの視線はKIAに向かうことになる。

KIAはヤン・ヒョンジョン残留の場合に備えて、ある程度の契約規模は算定しているようだ。

ヤン・ヒョンジョンは約4年前にも海外進出を打診した。2016年12月当時、横浜DeNAベイスターズから2年6億円のオファーを受けたが、最終的にはKIA残留を選んだ。

それから4年経った今、ヤン・ヒョンジョンは再び海外進出を目指しているが、当時より状況は良くない。日本よりもMLB進出に重点を置くが、現地のFA市場は新型コロナの影響で冷え込んでいる。

太平洋を渡るため、大きな反転が切実に求められているヤン・ヒョンジョンだ。

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