イ・ガンインは所属クラブに続き、韓国代表でも干されるのか…懐疑的なベント監督

サッカー韓国代表のパウロ・ベント監督は、まだイ・ガンイン(19、バレンシア)に対して確信を持てていないようだ。

【注目】韓国の”至宝”イ・ガンインがマンCへ?

韓国サッカーの“至宝”イ・ガンインは、オーストリアで行われたメキシコ(2-3敗)、カタール(2-1勝)との国際Aマッチ2連戦で、いずれも途中交代で出場した。投入のタイミングを見る限り、イ・ガンインはまだベント監督の信頼を勝ち取れていないように見受けられる。

メキシコ戦では3人目の交代カードとして後半29分に投入され、続くカタール戦では4人目のカードとして後半31分に途中出場。彼に与えられた時間は、2試合計30分程度に過ぎなかった。

短い出場時間と試合の流れ上、イ・ガンインが持ち味を発揮するには難しい状況だったといえる。メキシコ戦ではチーム全体が劣勢であったし、カタール戦ではリードを守ろうとすでに守勢に入った状態だった。

チームメイトの意識が守備に傾いている状況では、イ・ガンインの創造性あふれるパスを見せる場面は少なかった。それでも彼は随所の光るプレーで強烈な印象を残した。メキシコ戦では2点目が生まれるきっかけとなった鋭いコーナーキックを蹴っており、カタール戦でも悪くない動きを見せていた。

(写真提供=韓国サッカー協会)カタール戦でのイ・ガンイン(左)

資格は充分なはずだが…

ただし、ベント監督はイ・ガンインをチームの軸としては考えていないようだ。

強豪メキシコ戦のプレビューでは韓国の劣勢があらかじめ予想されていたため、イ・ガンインの途中投入は正しい選択に見える。ソン・ジュンホ(28、全北現代モータース)、チュ・セジョン(30、FCソウル)、チョン・ウヨン(31、アル・サッド)といった守備力の高い選手で中盤を構成し、優秀なアタッカーの揃ったメキシコの攻撃を防ぐという意図が見て取れた。そのような状況でイ・ガンインをスタメンに選ぶのはゲームプラン上難しい。

しかし戦力差がほとんどないカタール相手となると、状況は異なる。ソン・フンミン(28、トッテナム)やファン・ウィジョ(28、ボルドー)、ファン・ヒチャン(24、RBライプツィヒ)といったスピード豊かなFWが揃っているだけに、イ・ガンインのスルーパスは有効な武器となるはずだった。

イ・ガンインは今季、所属クラブのバレンシアで主力選手として出場し、3アシストを記録するなど、国際舞台でも通用することを証明している。A代表でテストされるべき資格は充分に持っているはずだ。

周囲からの期待とは裏腹に、カタール戦でベント監督がピッチに送り出したのはナム・テヒ(29)だった。彼はベント監督就任後、代表に定着した攻撃的MFだ。ナム・テヒのプレースタイルはイ・ガンインとはまた異なり、スピードやドリブルに特徴のある選手だ。

ナム・テヒはアル・サッド(カタール)で活躍しており、代表でも通用する人材だ。だが年齢は29歳とサッカー選手としては若くない。韓国代表の未来を見据えるのであれば、今回のような親善試合をテストの場として、イ・ガンインを試すこともできたはずだ。また、韓国にはソン・フンミンというワールドクラスのストライカーがいるだけに、彼の得点能力を最大限に引き出すパートナーとしてイ・ガンインは最適解にも思える。

いずれにせよ、保守的なベント監督はこれまで築いてきた自身の序列に変化が加わることを嫌ったようだ。

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