座礁の危機にあるACL、再開はJリーグの状況次第か。「秋春制は希薄」と関係者

新型コロナウイルスの影響で座礁の危機に陥ったアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)が「プランB」を設けるためには、日本のJリーグの状況が関係してくるかもしれない。

アジアサッカー連盟(AFC)は4月14日、加盟国リーグ事務局に公文書を送り、5~6月の全試合を無期限延期するとし、今後については追加告知を出すと明らかにした。

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直ちに公式ホームページに同じ内容を発表し、事実上、今季ACLの正常開催が不透明になったことを認めた格好だ。

AFCは今年2月、新型コロナウイルスで揺れた中国のクラブが行う4試合だけを4月から5月に延期した。しかし、3月のパンデミック(世界的流行)でアジアだけでなく全世界が混乱に陥り、グループリーグ3~6ラウンドの日程を5月以降に延期した。

AFC内部では、ACLがクラブ対抗戦であり、国ごとに新型コロナウイルス対応事情がそれぞれ異なるため、日程調整が容易ではないと考えていた。5月から無観客試合の形態でも一定の試合数を消化しなければならないのではないかという強行論も出たという。

しかし最近、東京五輪が1年後に見送られ、AFC内の強行世論も弱まっている。

ひとつのきっかけとしては、Jリーグで新型コロナウイルス感染者が出たことも関係しているのかもしれない。

今季ACLに参加しているヴィッセル神戸も、選手とクラブ関係者に陽性判定者が発生した。Jリーグは日本政府の緊急事態宣言後、4月15日基準でJ1の18チームがすべての公式活動中断を宣言した。

AFC事情に詳しいある関係者は「アジアの国ごとに対応方針や温度差が大きい状況の中、ACL参加チームなどで感染者が発生して非常に困惑しているようだ。正常にあらゆる日程を消化するのは事実上、難しいということに共感する雰囲気だ」と語る。 

(写真提供=韓国プロサッカー連盟)ACL再開はいつか

韓国プロサッカー連盟のクラブ支援チーム長のパク・ソンギュン氏は「(無期限延期は)現在誰も予想可能な状況であるほどだ」とし、「ACLがいつ再開するかは、まさにJリーグがいつ再開するかと関連性があるので注視しているようだ。中国スーパーリーグは“もう大丈夫”という雰囲気だが、もう少し見守らなければならない状況であり、(クラブの財政難に苦しむ)オーストラリアのAリーグの事情も把握しなければならない」と強調した。

日本の『日刊スポーツ』によると、JリーグはAFCの公文書を受け取った同日、村井満チェアマンらがウェブでの実行委員会を開き、リーグ再開について「6月と7月、8月の3つのシナリオを持って日程を組み直している」と各クラブに伝えたという。

Jリーグ関係者は『日刊スポーツ』の取材に対して「7月再開なら、週2回リーグ戦が開かれる。代表活動中もリーグとルヴァンカップを並行すれば、年内に全日程を消化することができるが、8月再開になると、リーグ戦の規模縮小など、大幅に日程をいじる必要性がある」と話したという。

そうしたこともあってAFCは、Jリーグの不確実性とかみ合い、具体的な「プランB」を描くことが難しい状況だ。

一部では、2000年代初めのSARS騒動でアジアクラブ選手権が6カ月ほど延期され、秋春制で開かれた事例をもとに、AFCが今季ACLを秋春制で強行するのではないかとされている。

しかしパクチーム長は「秋春制は本当に最後のカードではないか」とし、「それはAFCの根幹を揺るがす政策であり得るため、選択する可能性は小さいとみられる。(秋春制を)プランBと考えていたなら、早くから各国リーグの事務局を通じて見解を聞いていたはず」とする。

いずれにもしてACLの今後の行方が気になるところだ。

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