韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーの2024年シーズン開幕戦を制したのは、2001年生まれの人気女子ゴルファーだった。
3月7日から10日にかけて、シンガポールのタナメラCCで韓国女子ツアーの2024年シーズン開幕戦「ハナ金融グループ・シンガポール女子オープン」が行われ、通算17アンダーの「271」を記録したキム・ジェヒ(22)が優勝した。
史上4人目の最年少(15歳5カ月23日)優勝に挑んだオ・スミン(15)に追いついて首位奪還、“飛ばし屋”パン・シンシル(19)の粘り強い追撃を振り切り、苦労の末に手にした優勝トロフィーだ。
パン・シンシルは通算16アンダーの「272」で準優勝、オ・スミンは15アンダーの「273」で3位だった。
2020年にプロ転向し、2021年に正規ツアー(1部)デビューしたキム・ジェヒは、モデルさながらの美貌と優れた実力で多くのファンを抱えている。
大きな期待のなかで正規ツアーの舞台に立ったが、ショットが左に大きく逸れてしまうフックの球質によって苦戦し、2022年まで目立った成績を残すことができなかった。
その後、ティーチングプロを変えてフェードの球質への変化を図ったキム・ジェヒは、昨季に2度の準優勝を達成するなどし、トップクラスの選手の仲間入りを果たした。
そのようなスター性に注目した韓国の通信大手SKテレコムは、キム・ジェヒと2027年まで4年間のメインスポンサー契約を締結した。その待遇はトップレベルとされている。
そして、新メインスポンサーの期待に応えるかのように、キム・ジェヒは締結後最初の大会で見事に優勝した。
首位と3打差の2位タイで最終ラウンドに臨んだキム・ジェヒは、4番ホール(パー3)のバーディを皮切りに3連続でバーディを奪取して首位タイに浮上。後半も安定的なショットを維持し、ライバルの追撃を振り切った。
キム・ジェヒは大会を終えて、「今回のコースにはバーディを狙えるホールがあって、そのホールで集中したことが功を奏した。長打者とチャンピオン組でプレーしたが、前日の夜に両親が“プレーしながら頑張って打て”と言ってくれたおかげで、心の準備ができた」と笑顔で語った。また、「合宿に一生懸命取り組んだ報いを受けられたようで嬉しい」と素直な思いを明かしていた。
「正規ツアーでデビューしてからは優勝が目標だった。それが今回成し遂げられたので、今後は賞金女王と大賞(年間MVP)を狙いたい」と力強い抱負を伝えたキム・ジェヒ。2024年シーズンの韓国女子ツアーをけん引する有力選手として今後も注目を続けたい。
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