U-23タイ代表を率いる西野朗監督がひとまず峠を越えた。
タイ代表は1月14日、アジアサッカー連盟(AFC)U-23選手権のグループリーグA・第3戦でイラクと対戦し、1-1で引き分けた。
勝ち点1を確保したタイは勝ち点を計4点とし、オーストラリア(5点)に次ぐ2位に。3位イラク(3点)を1点上回り、ぎりぎりで決勝トーナメント進出を決めた。
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タイは前半6分にPKを獲得すると、それをウォンゴーンが決めてリードを奪った。気持ちよく試合を開始し、前半をリードしたまま終えたものの、後半4分には同点に追いつかれてしまう。
負ければ脱落という危機的状況に陥ったが、タイは終盤のピンチを防ぎ、ドローで試合を終えた。
この日の引き分けで西野監督は、最大の危機から脱出した。というのも西野監督は就任後、明確な成果を出せていなかったからだ。
2019年7月、タイの司令塔に就任した西野監督は、東南アジア競技大会(SEA Games)でライバルのベトナムに優勝トロフィーを許し、カタールW杯アジア2次予選でも首位をベトナムに奪われ、3位にとどまっている。
そのため西野監督は、同じ東アジア出身で、ベトナムを指揮する韓国人パク・ハンソ監督と比較されながら、立場が苦しくなっている。
もしホームで開催中の今大会でも結果を残せなければ、大きな批判を避けることが難しかっただろう。今回、決勝トーナメントは進出したことで、雰囲気を変える機会を設けた。
だからこそ注目したいのは、タイのライバルであるベトナムの成績だ。
ベトナムは現在、2分でグループDの 3位にとどまっている。アラブ首長国連邦とヨルダンが並んで1勝1分(4点)で1、2位としているため、北朝鮮との最終戦で大量得点による勝利を得なければならない。
もしベトナムが決勝トーナメントに進出できなければ、タイはベトナムよりも良い成績を記録することになる。西野監督の立場にも影響を与えるだけに、ベトナム戦の結果にも関心が集まっている。
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