“無冠の新人王”と呼ばれた韓国女子プロゴルファーが、華麗なフィナーレを準備している。
イ・イェウォン(20)は来る11月10日から12日にかけて、江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)市のラビエベルCCで行われる韓国女子ツアーの2023年シーズン最終戦「SKスィルドス・SKテレコム・チャンピオンシップ2023」(賞金総額10億ウォン=約1億円)に出場する予定だ。
今月2日から5日に行われた「S-OILチャンピオンシップ2023」を2位タイで終え、大賞(年間MVP)と賞金女王が確定したイ・イェウォンは、「獲得したかった賞を受賞することができて、とても嬉しくて幸せだ。それでも、最後の大会が残っているので最善を尽くす」と意気込みを伝えた。
今年4月に行われた国内開幕戦「ロッテレンタカー女子オープン」で正規ツアー(1部)初優勝を果たしたイ・イェウォンは、8月の「第1回斗山建設We'veチャンピオンシップ」、10月に行われた今季最後のメジャー大会「第23回ハイトジンロチャンピオンシップ」でも優勝し、今年だけで3勝を収めた。
最多勝で首位タイに立ちながらも、今年出場した28大会中27大会で予選を通過し、4度の準優勝含め13大会でトップ10入りを果たすなど、地道な活躍を続けてきた。
ルーキーだった昨年も優勝こそなかったものの、着実な活躍を経て新人王に輝いた。ただ、今年はショートゲームやミドルパットなど弱点を完璧に克服し、ツアー最少ストローク(70.64打)を記録した選手として残った。
平均ストローク2位キム・スジ(27/70.91打)とも差が離れているため、シーズン最終戦で20打以上の差が生まれない限り、平均ストロークでも1位を確定できる。
大賞と賞金女王に加え、平均ストローク1位も獲得することになれば、韓国女子ツアー史上9人目の“3冠”達成となる。
2001年にカン・スヨン(47)が初の達成者として記録された後、プロ通算64勝の申ジエ(35)が2006年から3年連続3冠の偉業を達成。
以降、2009年にソ・ヒギョン(37)、2010年にイ・ボミ(35)、2014年にキム・ヒョージュ(28)、2015年にチョン・インジ(29)、2017年にイ・ジョンウン6(27)、2019年にチェ・ヘジン(24)と、韓国を越え日米ツアーでも活躍した選手が記録を生み出してきた。
申ジエが3度達成しているため、イ・イェウォンが3冠を達成すれば、史上11番目にして9人目の選手として記録される。
シーズン最終戦にはもう一つ、貴重な記録もかかっている。
イ・イェウォンが「SKスィルドス・SKテレコム・チャンピオンシップ2023」で単独2位に上がれば、2021年にパク・ミンジ(25)が達成した単一シーズン最多賞金記録(15億2000万ウォン=約1億5200万円)を更新することができる。
イ・イェウォンは今年、現時点で14億1218万4197ウォン(約1億4121万円)を獲得しており、1億1000万ウォン(約1100万円)以上を追加すれば韓国女子ツアーの歴史を塗り替えることができる。大会優勝賞金は2億ウォン(約2000万円)だ。
国内開幕戦とシーズン最終戦をすべて優勝で飾れば、最多勝、大賞、賞金女王、平均ストローク1位の4冠を達成できる。
2003年生まれの大型ルーキーが、韓国女子ゴルフの次世代を担う新たなスーパースターとして生まれ変わろうとしている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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