韓国プロ野球KBOリーグで活躍中の選手たちが、韓国代表としてプレーすることには、どんな恩恵があるのだろうか。
一般的に“兵役の恩恵”が議論されるが、すでに兵役を終えた選手はアジア大会やオリンピックに参加したところで、特別な恩恵を受けられるわけではない。
それでもKBO規約をよく見てみると、いくつかの利点が含まれている。
特に大きいと感じるのは、フリーエージェント(FA)の資格取得に必要な登録日数だ。
2006年から登録選手は、出場選手登録(1軍登録)日数が145日を超えると1シーズンを完全に消化したと評価される。1シーズン平均190日と考えると、単純計算で66.7%を1軍でプレーしなければ1年とカウントされないという意味だ。
KBOは理事会(社長団会議)を通じて、2017年から国家代表褒賞ポイント制度を導入した。1ポイント当たり、登録日数1日に換算する規定だ。
2017年のアジアプロ野球チャンピオンシップ、2018年のジャカルタ・アジア大会、そして来る11月に開催されるプレミア12も、プロ選手が参加すればポイントがもらえる。他にもワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、オリンピックと計5大会にポイントが与えられる。
まず、韓国代表になっただけで10ポイントを得ることができる。そしてプレミア12は4強進出時に10ポイント、準優勝時に10ポイント、優勝時に20ポイントが追加される。つまりプレミア12で優勝すれば、計50ポイントを稼ぐことができるわけだ。
全体登録日数の約35%を占める魅力的な条件だろう。
さらにプラスアルファもある。
去る8月、プレミア12を通じて東京五輪の出場権を獲得すれば、既存のポイントに30点を追加で与えることになった。優勝し、オリンピック進出に成功した場合、計80ポイントだ。登録日数全体の55%で、FA期限を選手によっては1年早めることもできる。
他にも、韓国代表選手たちの品位を維持するために、1日30万ウォン(約3万円)の日当が支払われる。プレミア12の優勝賞金150万ドル(約1億6300万円)も、選手たちに報奨金として支給されるため、金銭的な恩恵も少なくない。
オリンピック本大会出場を決めれば、KBOが設けた報奨金1億ウォン(約1000万円)も受け取ることができる。
韓国代表として、いい加減なプレーができない明確な理由が規約に含まれているのだ。
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