回りに回って、カタールで再会した。
新シーズンのカタール・スターズリーグでプレーすることになるチョン・ウヨン、ナム・テヒ(以上アル・サッド)、ク・ジャチョル(アル・ガラファ)の共通点は、“銅メダル神話”を編み出した2012年ロンドン五輪のメンバーだったことだ。
彼らは18人のロンドン五輪最終メンバーに招集され、ドラマのようなストーリーを作り出しながら、韓国サッカーの歴史に新たな1ページを刻んだ。
当時オリンピックでク・ジャチョルはキャプテンを担い、ナム・テヒは末っ子ながらエースの役割を果たした。チョン・ウヨンは、大会開幕直前に負傷したハン・グギョンに代わって合流し、銅メダル獲得に力を加えた。
3人はロンドン五輪を前後して、それぞれ別の道を歩いてきた。
ナム・テヒは、カタールリーグの古株だ。彼はフランスのヴァランシエンヌでプロデビューし、20歳だった2011年12月にカタールのレフウィヤ(現アル・ドゥハイル)に移籍した。
ナム・テヒはレフウィヤ時代、5度のリーグチャンピオンに輝き、毎シーズン、チームの主力メンバーとして大活躍した。2017年にはカタールリーグ最優秀選手賞(MVP)を受賞し、中東で最も成功した韓国人選手と評価されてきた。
そんな彼は2018年11月、ウズベキスタンとの親善試合で膝の靭帯を負傷し、アジアカップに出場できなかった。リハビリ中だった今年2月にアル・サッドへと移籍し、チョン・ウヨンとチームメイトになった。ナム・テヒは最近、アジア・チャンピオンズリーグ16強戦を通じて復帰し、新シーズンの活躍を予告している。
2011年にJリーグの京都サンガでプロ生活を始めたチョン・ウヨンは、2016年から2年間、中国スーパーリーグを経験した。彼は2018年6月にヴィッセル神戸に移籍したが、6カ月でアル・サッドへと渡り、初めて中東の舞台に立つことになった。
アル・サッドはチョン・ウヨンを獲得するために、契約解除違約金(500万ドル)を上回る移籍金を払いながら、強い意志を見せた。昨シーズン、MFとDFを行き来しながら活躍したチョン・ウヨンは、チームをリーグ優勝に導きながら自らの能力を証明した。
最も遅くカタールリーグに参加することとなったク・ジャチョルは、長いドイツ生活を終え、新たな挑戦を始めたケースだ。
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ク・ジャチョルは2011年1月、ドイツ・ブンデスリーガのヴォルフスブルクへ移籍し、欧州舞台にその一歩を踏み出した。マインツとアウクスブルクを経て、ドイツだけで10年近く活躍したク・ジャチョルは、アル・ガラファのユニフォームを着ながら、カタールでの新たな挑戦に乗り出すことになった。
ク・ジャチョルは昨シーズン直後、所属するアウクスブルクの再契約要求を拒否してまで、ブンデスリーガのビッグクラブへの移籍を望んだ。しかしその思いは届かず、最終的には30歳で中東に行くことを決意した。
“ロンドン五輪3銃士”は、カタールで新たなスタートラインに立った。
彼らがプレーするカタール・スターズリーグ2019-2020シーズンの開幕ラウンドは、8月21~24日(日本時間)に開催される。
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