囲碁棋士イ・セドル九段が引退宣言「今年を最後に勝負の世界を離れたい」

2019年03月06日 スポーツ一般

世界的な囲碁棋士であるイ・セドル九段が、引退を宣言した。

イ・セドル九段は3月5日、3・1運動100周年記念の特別対局を終えた後、「今年を最後に勝負の世界を離れたい」と引退の意思を明らかにした。

彼は「6歳で囲碁を始め、1995年にプロ入りした。かなり長い年月を勝負の世界で過ごしたが、今年が最後になりそうだ」とし、「休職または引退になると思うが、まだ決めていない。引退したら戻ってこられないので残念な気もするし、休職はちょっと薄っぺらな感じがする。時間をかけて、もう少し悩んでみる」と述べた。

イ・セドル九段は引退の理由を問う質問に、「突然の決定ではない。昨年やめようとしたが物足りなさが残って、1年延長した。個人的に多くの疲れもあった。良い後輩たちも多く、今後勝つのは大変だという思いもある」と説明した。彼は「勝負の世界を去っても囲碁界でやるべきことは多い」と話した。

イ・セドル九段

イ・セドル九段は同日、ソウルで行われた特別対局で柯潔九段に敗れた。

今回の対局は、序盤は拮抗したものの、柯潔九段の62手目を境に均衡が崩れた。イ・セドル九段は反撃を試みたが、むしろ良くない結果につながり、形勢が柯潔九段に傾いた。以降イ・セドル九段は逆転を狙ったが、最終的に156手、柯潔九段の勝利で対局が終了した。

今回の敗北でイ・セドル九段と柯潔九段の対戦成績は、5勝12敗となった。対局後に開かれた授賞式では、勝利した柯潔九段に賞金6000万ウォン(約600万円)が授与され、イ・セドル九段には2000万ウォン(約200万円)の賞金が手渡された。

イ・セドル九段は「少し勘違いをして中盤戦に入る前に勝負が決まった。囲碁ファンに良い内容をお見せできなくて申し訳ない」と対局について語った。柯潔九段は「今日の対局の内容と結果、両方に満足している」と話し、「幼い頃からイ・セドル九段の棋譜を勉強して育ち、イ・セドル九段のような素晴らしい囲碁を打ちたい。これからも勝負を続けていければと思う」と話した。

特別対局に臨んだイ・セドル九段(左)と柯潔九段

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