韓国プロ野球リーグへのセンセーショナルなデビューを標榜した新球団SSGランダースが、盛大な旗揚げ式で正式な船出を告げた。
球団オーナーのチョン・ヨンジン新世界グループ副会長は3月30日、ウェスティン朝鮮ホテルのグランドボールルームで行われた創立式に出席し、「新世界グループとSSGランダースを新たなファミリーとして快く迎え、歓迎してくれた韓国野球委員会(KBO)と野球ファンの皆さんに感謝する。特に、SKワイバーンズという名門球団を失い、心を痛めた仁川(インチョン)のファンの皆様に温かく歓迎していただいたことについても、改めて心から感謝の言葉を申し上げる」と頭を下げた。
続いて、「グループの新年のあいさつで“不撓不屈”と言ったことがある。 グループ唯一の“不撓不屈”の対象は顧客であり、SSGランダースにとっては断然ファンだろう。心を1つにして、顧客とファンのために熱狂的に集中すれば、“No Limits, Amazing Landers”というスローガンのように、世界にない球団になるという夢が現実になると確信している」と強調した。
同日の創立式には、ソウルにある蚕室(チャムシル)球場で行われたLGツインズとの最後のオープン戦を行った選手全員が参加し、記念すべき式に華を添えた。
SSGランダース主将のイ・ジェウォンと、元メジャーリーガーで“スーパールーキー”のチュ・シンス、パク・ジョンフンらが新ユニホーム姿でステージに上がり、モデルにも劣らぬ姿を披露したそうだ。
チュ・シンスは、「今日やっとSSGランダースが仁川に上陸したようだ。子どもの頃から赤色が大好きで、チームのユニホームが変わるという話を聞いた際に、心の中で赤色が含まれていてほしいと思っていたが、実現したので嬉しい」と笑った。
そして、「チョン・ヨンジン球団オーナーが“144試合以上やると思う”と言った時、鳥肌が立った。全ての選手がお互いを信じ合いながら、常に最高を目標に掲げて初戦から臨んでほしい。 僕も元気にチームメイトと息を合わせ、フォア・ザ・チームの野球をする」と抱負を語った。
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SSGランダースの新ユニホームは配色など、前身のSKワイバーンズ時代とあまり差がなく、往年のファンにも親しみを感じさせるデザインだ。
パク・ジョンフンは、「(新しいユニホームは)馴染みが薄い。早く着てみたかったが、ようやくスタートを切れた」と笑い、「球団オーナーのSNSにフォロー申請をしたが、受け入れてくれなかった」という発言で、会場を驚かせる場面も。
それを聞いたチョン副会長は両手を合わせて「申し訳ない」というジェスチャーで答え、「選手たちがいつも笑って、楽しく野球ができるように助けてほしい」という要請にサムズアップで返答していた。
キャプテンのイ・ジェウォンは、「新しいユニホームを着ると新たな船出を感じる。以前のユニホームとあまり変わっていないが、仁川のファンの願いを受け入れて製作したということで嬉しい」とし、「球団オーナーの言葉通り、144試合より多くの試合を行う。シーズン後にはこの場所でビールパフォーマンスを披露し、ファンの皆さんに恩返ししたい」と優勝が目標だということをアピールした。
そして新マスコットの名は「ランディ」と発表され、凛々しい風貌のイタリアン・コルソ・ドッグがモデルだという。
球団は、「マスコットは選手、ファンとコミュニケーションを取る最も良い友達だ。ランディは、人々に勇気と愛、癒しを与える最も身近な動物の犬をモチーフに開発した」と説明。
大きな肩を誇示しながらランディが入場すると、選手たちの間では笑いが起こった。チュ・シンスは、「マスコットは意外だった。体つきもいいし、肩に力がたくさん入っていたよ。 マスコットは選手たちを引き立たせることができると思う。時間が経てばなれるだろうし、そうなるべきだ」と笑った。
KBOのチョン・ジテク総裁は、「SSGランダースは球団史上初となる地域を象徴する名前を選択した。チョン・ヨンジン球団オーナーの野球に対する熱情と、天賦のビジネス感覚が合わされば、スポーツと流通を統合する新たな変化の風を吹かせると思う。選手たちが1つになるほどの良いチームワークで仁川への上陸作戦を成功させ、世の中で類を見ない球団として突風を起こしてほしい」とお祝いの言葉を送っている。
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