MLB進出のタイムリミット迫るヤン・ヒョンジョン、韓国残留なら国内FA初の200億ウォン突破か

「ヤン・ヒョンジョンの決定に任せるしかない」

【注目】日本で活躍した韓国人投手が「高額・常習滞納者」に

KIAタイガースのチョ・ゲヒョン団長とフリーエージェント(FA)のヤン・ヒョンジョン(32)は最近、お互いに違う意味で時計の針を気にしている。特に、ヤン・ヒョンジョンはやるせなく過ぎて行く時間に惜しさを感じているはずだ。

ヤン・ヒョンジョンは昨シーズン終了後に自身2度目のFA資格を取得し、米メジャーリーグ(MLB)進出を表明した。しかし、現地球団の反応は思わしくなく、交渉締切期限を当初予定していた1月20日から同月30日に延長した。それでも、未だ大きな進展がない状態だ。

ヤン・ヒョンジョン

ヤン・ヒョンジョンのエージェントを務める『SPOSTARZ』のチェ・イングク代表は1月28日、「まだ意味のある進展はない。良いニュースを伝えられることを願う気持ちで待っている」とコメントした。

続けて、「30日を超えることはないと思う。約束はしているだけに、何らかの形で結論が出るのではないか」と述べた。選択を待つ立場であるため、すべてが不透明な状況だ。

KIA側は残留を楽観視せず「意外な選択もあり得る」

メジャーリーグ(MLB)に進出できなければ、ヤン・ヒョンジョンはKIAと再契約交渉を行う。チョ団長は「決定権は(ヤン・)ヒョンジョンにある。処分を待つ立場だ」と笑顔で語ると、「昨日(27日)、ヒョンジョンと会って顔を見たが、何としてもMLBに進出したい思いがとても強そうだった。安否を確認しただけなのに、団長としてではなく先輩の立場として胸が痛む」と続けた。

KIAは、約束の時間が過ぎれば即決で契約を取り付ける計画だ。チョ団長は「どのような形で結論が出ても、温かい食事をもてなすべきだ。例え表現せずとも、(ヤン・ヒョンジョンの)気苦労はとても大きいだろう」と語った。ある意味、自信があるというニュアンスともとれる。

2007年のプロデビューからKIA一筋を貫いてきたヤン・ヒョンジョンは、去る2017年に初のFA権利を行使し、4年91億5000万ウォン(日本円=約9億1500万円)でKIAと契約した。もし、今回もKIAに残留することになれば、事実上“ワン・クラブ・マン”として球団の歴史に名を残すことになる。

マット・ウィリアムズ監督(右)とグータッチをするヤン・ヒョンジョン

カギは、国内FA史上初の200億ウォン(約20億円)突破者となるかどうかだ。現時点の歴代最高額は、チェ・ジョン(33、SKワイバーンズ)が2度のFA契約で受け取った192億ウォン(約19億2000万円)。今回、ヤン・ヒョンジョンが100億ウォン(約10億円)以上受け取れば、史上最高額更新となる。

30代半ばに入る先発投手に2度目のFAで100億ウォン以上を差し出すのは、球団的に負担だ。そのため、オプションはさておいても契約期間を延ばして年平均支給額を下げる方法が考えられる。であれば、6年最大108億5000万ウォン(約10億8500万円)も無理ではない。

契約金18億ウォン(約1億8000万円)に6年間の年俸15億ウォン(約1億5000万円)の規模なら、史上初の200億ウォン突破も不可能ではないはずだ。

チョ団長は「アメリカ進出の意思がとても強いため、残留を楽観視することは難しい。“意外な選択”をすることもあり得るので、切なる思いで待つしかない。球団に残留することが決まれば、30日にも契約が締結できるよう準備する」と語った。

タイムリミットが刻一刻と迫るヤン・ヒョンジョンは、一体どのような決断を下すことになるのだろうか。

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