韓国の野球場には、選手たちの華麗なプレー以外にも多くの見どころがある。
その最たるものがチアガールだ。
彼女たちもまた、野球人気の“活性化”に確かな役割を果たしてきた。
とりわけ、2024シーズンに「ピキピキダンス」が野球ブームの火付け役となったとすれば、その流れを“現在進行形”のものとして定着させたのがKTウィズのチアガールたちだ。KTチアガールの中でも高い人気を誇るキム・ヘリ(27)は、「チアガールが野球人気を支える一翼を担えていることを光栄に思う。これからも現場で力になりたい」と語る。
韓国プロ野球は2年連続で観客動員1000万人を突破し、名実ともに国内最高の人気スポーツとしての地位を確立した。メインは選手のプレーだが、観客と最も近い場所で躍動しているのはチアガールだ。特にショート動画を軸としたSNSの定着以降、チアガールの応援姿は球場の“もう一つのコンテンツ”として定着した。
その出発点が2024シーズンだった。KIAタイガースチアガールチームの「ピキピキダンス」は、一種のミームとなり、野球に関心のなかった層まで球場に引き込んだ。20代の女性客が目に見えて増え、野球人気はもう一段階発展することに。チアガールが韓国野球人気の“ブームメーカー”になったと言っても過言ではない。
その後、この人気の流れを引き継いだのがKTウィズのチアガールたちだ。SNSで頻繁に目にする応援動画の多くはKTチアガールチームによるもので、「ピリダンス」と呼ばれる動きや、最近ではバスケットボールコートで3ポイント成功時に披露される「3ポイントシュートダンス」など、波及力は大きい。2025シーズンの野球人気を牽引している存在がKTチアガールチームだと言える。国内にとどまらず、海外クラブもKTの応援スタイルを参考にするほどだ。
こうした応援は、決して即興で生まれたものではない。前出のキム・ヘリは、本紙『スポーツソウル』のインタビューで「球団と応援の方向性をすり合わせたうえで、音楽選びから動き、表情までチアガール全員で話し合う。ファンが簡単に真似できるかどうかが一番重要」と述べていた。短い動画の中で“生き残る”リズムや動きを、細部まで設計する。その結果として生まれたアウトソングが観客参加を促し、再び球場へ足を運ばせる循環を生んでいる。
野球人気の高まりとともに、チアガールを取り巻く環境や待遇も改善された。キム・ヘリは「以前と比べて待遇は確実に良くなった。球団の配慮も実感している」と語る。一方で課題も残る。「応援そのものではなく、過度に撮影を目的とした行為には今も負担を感じる。応援は、あくまで一緒に楽しむ文化として残ってほしい」と、言葉を選びながら付け加えた。
チアガールはもはや“付随的な存在”ではない。野球興行を支える重要な一角だ。
キム・ヘリは「選手が良いプレーをし、ファンがより大きな声で応援する。そのエネルギーが、また選手へと返っていく、その循環が一番理想的。そのつなぎを私たちが担いたい。これからも野球人気にチアガールが貢献できるよう、私自身も最善を尽くしたい」と力を込めて締めくくった。
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