女性との性行為映像を違法撮影した疑いを認め、検察から懲役4年を求刑された元ガンバ大阪の元韓国代表FWファン・ウィジョ(32)が、最高裁判例をもとに一部容疑の無罪を主張した。
ソウル中央地裁・刑事13単独(イ・ヨンジェ判事)は12月18日に開いた公判期日で、ファン・ウィジョに対する1審宣告期日を2025年2月14日に延期することで決定した。
今年10月16日に開かれた初公判期日では、ファン・ウィジョが容疑を認めたことで直ちに結審の手続きが進められ、本日(12月18日)が1審宣告期日と指定されていた。
ただ、宣告を控え検察が公訴状の変更を申請したため、弁論を再開する必要があると判断され、1審宣告期日が延期されることとなった。
初公判期日で公訴事実をすべて認めたファン・ウィジョ側は同日、「携帯電話に受信された身体の画像は、人間の身体を撮影した行為に該当しないため、性暴力犯罪の処罰などに関する特例法違反(カメラなどを利用した撮影)で処罰することはできない」という最近の最高裁判例を根拠に、ファン・ウィジョが被害者とのビデオ通話中に隠し撮りした疑惑について無罪であると主張した。
検察はこれを受け、ファン・ウィジョが被害者に録画の可否を明らかにせず、被害者に撮影させた容疑を予備的公訴事実として追加し、公訴状の変更を申請した。
また、ファン・ウィジョ側が1審宣告を控え、去る11月27日に2億ウォン(日本円=約2140万円)を裁判所に供託したことも指摘。検察は「被告人は弁論終結後、被害者が(合意金の)受領及び合意の意思がないと明確に示したにもかかわらず、2億ウォンで供託した。(量刑に)有利に参酌しないでほしい」と主張した。
一方、ファン・ウィジョ側の弁護人は「決して奇襲的な供託ではない」と検察の主張を否定し、「被告人は心から反省している」と伝えた。
同日の公判期日に出席したファン・ウィジョは、最終陳述で「被害者の方々とサッカーファンの方々に、改めて謝罪の言葉を申し上げる。これからはサッカーだけに専念して生きていくようにする。今回だけは最大限、善処していただけるとありがたい」と訴えた。
ファン・ウィジョは2022年6月から9月までの間、4回にわたり相手女性の同意なく、プライベートの性行為映像を違法撮影した疑惑を受けている。被害者女性は2人であることがわかっている。
ファン・ウィジョは昨年6月、自身と女性たちの姿が写った写真と動画をSNS上で流出した実兄の妻を、脅迫などの疑いで警察に告訴したが、捜査の過程でファン・ウィジョが違法撮影をした情況が捉えられた。
そして、10月16日の初公判期日で公訴事実をすべて認め、検察はファン・ウィジョに懲役4年を求刑。併せて、「性暴力治療プログラムの履修命令」「身元情報公開及び告知命令」「5年間の就職制限命令」の賦課も要請していた。
これに先立ち、性行為映像をネット上に流出してファン・ウィジョを脅迫した実兄の妻A氏は、昨年12月に拘束起訴され、懲役3年の確定を受けていた。
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