インターネット上での児童への性犯罪が問題視されている昨今。興味本位でインストールしたアプリがきっかけになることも少なくない。
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犯罪専門家たちは、未成年者をメインターゲットにしたアプリ使用を防ぐためには、青少年の正しい性認識、そして大人の関心と注意が必要だと強調する。
ここ数年、韓国ではメタバースの発展が著しく、MAVE:などのバーチャルK-POPグループが誕生するほど生活に密着している。メタバースとは、架空・抽象を意味する「メタ」と現実世界を意味する「ユニバース」の合成語で、社会・経済・文化活動が行われる3次元仮想世界を指す。単純な人工知能(AI)の具現化を越え、Instagram、TikTok、FacebookといったSNS、インターネットプラットフォームに至るまで広範囲だ。
特に、新型コロナウイルスのパンデミックによる非対面化が加速したことで、その範囲はより拡大したと言える。
韓国ではメタバースサービスの主要利用者が10代という点で、加入手続きから使用範囲まで、徹底した管理が要求されている。ある調査によると、メタバースサービス利用者の年齢の割合は7~12歳が50%、13~18歳が20%という結果が出た。従って、オンライングルーミング性犯罪の被害者の大部分が、未成年者にならざるを得ないというわけだ。
オンライングルーミング性犯罪は、インターネットで被害者に近づいて信頼関係を築き、被害者の精神まで支配するというもの。犯罪専門家たちは、思春期を迎えて情緒が不安定で、オンライン活動が活発な児童・青少年がメインターゲットになると警告している。
そんななか、大邱(テグ)高等裁判所刑事2部は12月13日、児童・青少年10人を対象に性関係を結んだり、ビデオ通話で身体露出を要求・録画したりする手法で性搾取した30代のA氏に対して、懲役4年を宣告した。原審では懲役5年を宣告したが、A氏に刑事処罰の前歴がなく、現在、健康状態が良くない点などを考慮して量刑を決めたと発表したのだが、これが韓国国民の怒りを買った。
このような事件が持続的に発生する背景には、子供がこのような状況を親に早急に知らせなかったことが挙げられる。親も、子供がどのようなメタバースサービスを利用しているのか正確に把握していないため、明確な予防対策がない。
また、いたずらから始まった仮想の恋人関係が恐ろしいことを招いた事件もあった。昨年、11歳の女の子がアプリを通じて同い年の男性と付き合ったが、実は30代半ばの男性であることが明らかになった。この男性は、女児に成人になると自分と結婚しなければならないという内容の結婚誓約書と個人情報を要求。以降、男性は女児に扇情的な写真を要求するなど性的所有物とした。遅れて状況を把握した女児の両親は、この男性を通報した。
問題は、このような性犯罪が依然として仮想世界で活発に行われているということだ。犯罪専門家たちは、正しい性価値観の確立ができていない10代が、長時間ネットに没頭することで、非対面での出会いを軽く考えているためだと指摘した。
そして今年11月には、ユーチューブなどを通じて未成年者を誘惑し、数百件以上の性搾取物を取得、被害者のもとを訪ねてセクハラをした20代男性のケースが注目を集めた。この件で検察は、男性への一審判決が軽いという理由でソウル北部地検に控訴状を提出したほどだ。
ある犯罪専門家は、「子供たちは仮想世界に深く没頭しているが、子供がこのような犯罪の標的になっているという事実を大人たちが知らなければ、そのようなところで危険に陥る子供たちを守ることはできない」として、「子供たちのスマートフォンにダウンロードされたアプリが何かを確認し、子供たちをオンライン性犯罪から保護せよ」と警鐘を鳴らした。
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