ビールやワインをネット購入できない韓国で、酒類のオンライン販売拡大をめぐり賛否

2019年11月29日 社会
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韓国で酒類のオンライン販売をめぐり、賛否両論が飛び交っている。

オンラインとオフラインの差別をなくすべきという主張がある一方で、スーパーマーケットやコンビニなどの中小流通業者たちの困難が増えるとの懸念が提起されている。

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11月27日、業界によると、韓国オンラインショッピング協会は国会と政府を相手に、オンライン酒類販売の拡大に関する韓国流通産業連合会の規制改革案を提案した。韓国オンラインショッピング協会は、ワインを含めた度数が低い「低アルコール飲料」のオンライン販売を許可するように要請している。

オンラインショッピング協会と手作りビール業界などは、「オンラインの酒類販売規定が新事業を遮っている」と、規制緩和を継続的に要求している。

(写真提供=Pixabay)

現在、韓国酒類市場は年間14兆ウォン(約1兆4000万円)規模で、そのうち小売店別の販売量基準で見ると、スーパーマーケット40%、コンビニ33%、大型マート(企業型スーパーマーケット含む)27%となっており、中小流通業者の割合が高い。

消費基準ではビール45%、焼酎27%、マッコリ5%、ワイン・清酒・ウィスキーなどその他23%となっている。

酒類のオンライン販売は、国民の利便性と伝統酒の振興という次元で、伝統酒(慶州校洞法酒、チョ・オクファ安東焼酎、ムンベ酒など)に限り、2017年7月から可能になった。しかし伝統酒全体でも、酒類市場の0.3%(約450億ウォン=約45億円)ほどだ。その他のアルコール飲料は、ネットを通じて購入することができない。

韓国オンラインショッピング協会の関係者は、「日本や中国など海外ではビールやワインのネット販売が可能だ」とし、「オンラインとオフラインの差別をなくして、消費者がさらに安くワインを購入できるようにしようというのが趣旨だ」と説明した。

「飲酒による社会的費用増加につながる」

これに対して韓国スーパーチェーン流通事業協同組合は、「飲酒による社会コストが10兆ウォン(約1兆円)を超える状況で、国民の利便性と規制緩和を名分にすべての酒類のオンライン販売を許可すると、莫大な社会的費用が発生し、零細、中小流通業者たちへの被害も増える」という立場だ。

スーパーチェーン組合は、酒類のオンライン販売が全種類に拡大すれば、飲酒による社会的費用の増加とともに、売上高の大部分を酒類の輸入販売に頼っているスーパーマーケットやコンビニなどの中小流通業者の被害が増える可能性があるとし、酒類のオンライン販売拡大を制限しなければならないと主張した。

スーパーチェーン組合のクォン・ヨンギル理事長は、「国民の利便性と規制緩和を名分に、すべて酒類のオンライン販売を許可すると、それに伴う莫大な社会的費用と国民の健康に対してどのように責任を負うのか」と指摘した。

また「大規模なオンライン小売業者が酒類の販売を増加したとき、売上高の相当部分を酒類の輸入販売に頼っているスーパーマーケットやコンビニなどは困難が増えるだろう」と述べた。

青少年の飲酒問題についても取り上げた。クォン理事長は「すべての酒類がオンラインで販売されれば、若者やアルコール依存症の人も簡単に酒類を購入することができるようになり、莫大な社会的費用が発生する」とし、「酒もタバコと同じ“第1級発がん性物質”ということを忘れてはならない」と主張した。

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