「韓国の味が世界の味」辛ラーメンが世界で“一回の食事”として認められたことで起きたこととは?

2021年10月10日 社会 #食品
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韓国の食品メーカー農心(ノンシム)の看板商品「辛ラーメン」の海外売上高が国内売上高を上回った。これは1986年の発売以来、初めての出来事だ。

農心は10月5日、辛ラーメンの第3四半期累計国内外の売上高は計6900億ウォン(約690億円)で、このうち海外売上は3700億ウォン(約370億円)で53.6%にも上ると明らかにした。

辛ラーメンは今年の海外売り上げ5000億ウォン(約500億円)を含め、計9300億ウォン(約930億円)を記録するものと予想されている。

韓国人が好む辛いラーメンが海外でより人気となったのは、「韓国的な味が最も世界的な味」という農心のグローバル市場進出戦略が功を奏したからだ。 1986年に発売された辛ラーメンは、早くも翌年の1987年から輸出を開始していた。

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(写真提供=農心)

その後1996年の中国・上海工場を皮切りに、中国・清道工場(1998年)、中国・瀋陽工場(2000年)、アメリカ・ロサンゼルス工場(2005年)など、海外に生産基地を設立し、農心ジャパン(2002年)や農心オーストラリア(2014年)、農心ベトナム(2018年)、農心カナダ(2020年)など、世界各国に販売法人を立ち上げ、安定的な供給網を備えることで、現地市場にいち早く対応してきた。

また1999年には、囲碁に熱狂する中国の消費者をターゲットに、「農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦」を創設するなど、幅広い普及活動を行ってきた。

“一回の食事”として認められた辛ラーメン

その影響か、辛ラーメンは2014年以降数回にわたり、中国の『人民日報人民網』が選ぶ「中国人が愛する韓国名品」に選ばれ、2017年には韓国食品では初めて米ウォルマートの約4000店舗に出店されている。

特に昨年は世界的に新型コロナが広がり、辛ラーメンの売上げも大幅に伸びたという。世界的に外食よりも内食を好む“Homecook(ホームック)”のトレンドが広まったことにより、辛ラーメンが注目されたのだ。

それに伴い、辛ラーメンは米紙『ニューヨーク・タイムズ』をはじめ、様々なメディアで「世界最高のラーメン」に選ばれた。おやつではなく、“一回の食事”として十分だという評価を受け、世界の人々が好む食事メニューとして定着している。

(写真提供=農心)辛ラーメン(左)と、広告モデルを務めるソン・フンミン(右)

なお新型コロナの拡散や都市封鎖で、地元食品メーカーの供給が難しくなったアジア諸国では、インフルエンサーやシェフとともに辛ラーメンのおいしい食べ方をSNSでPRし、販売網を拡大するなど、各国のコロナの勢いや流通状況に歩調をあわせてマーケティング活動を展開してきた。

農心は今回の成果を新たな跳躍のチャンスとし、グローバル市場への攻略に拍車をかける計画だ。今年末にアメリカ第2工場の稼動が始まれば、アメリカとカナダはもちろん、メキシコや南米地域まで供給量を増やし、さらに大幅な成長が期待される。

農心の関係者は「世界的に辛ラーメンの味と品質が注目されている今が、飛躍的な成長を遂げる良い機会だと思う」とし、「辛ラーメンの海外売上を持続的に成長させ、数年以内に会社全体の売上のうち、海外の割合を50%まで押し上げたい」と述べた。

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