未成年者を含む女性を脅迫し、わいせつな動画や画像を制作して流布した容疑で裁判を受けていた“博士の部屋”の運営者チョ・ジュビン(25)が、控訴審でも重い量刑を宣告されたが、若干減刑された。
ソウル高裁・刑事9部(ムン・グァンソプ部長判事)は6月1日、児童青少年性保護法違反(淫乱物の制作・配布など)と犯罪団体組織・犯罪収益隠匿などの容疑で2度起訴されたチョ・ジュビンに、懲役45年を宣告した1審とは異なり、懲役42年を宣告した。
個人情報の開示・告知10年、児童・青少年関連機関と障害者福祉施設就業制限10年、位置追跡電子装置(電子足輪)装着30年、1億ウォン(約1000万円)の追徴などの命令は、1審のまま維持された。
裁判部は「チョ・ジュビンがカン・フンらと集まり、皆が犯罪組織を組織したという点は、原審と異なる判断をしたが、その時期に“博士の部屋”が犯罪集団として組織されたという原審の判断は十分に納得がいく」と判断した。
ただ「長期間の受刑期間を通じて、矯正改悛する可能性がまったくないとは言えない」とし、「チョ・ジュビンの父親の努力で、原審で一部の被害者と合意したし、追加の合意もなされた」と量刑理由を明らかにした。
チョ・ジュビンは最終陳述で、「法が僕をこらしめることを当然望んでいる。しかし一方で、法の前に機会を訴えたりもした」とし、「自分の欲のための機会ではない。機会があれば、絶対に軽々と利用しない」と訴えた。
彼は先に2度裁判に引き渡され、2020年11月には懲役40年を、今年2月には懲役5年を追加で言い渡された。控訴審では2つの裁判が併合された。
チョ・ジュビンは2019年5月から2020年2月まで、未成年者を含む女性被害者数十人を脅迫してわいせつな動画を撮影し、その動画をメッセンジャーアプリ「テレグラム」のチャットルームである“博士の部屋”で販売、流布した疑いで裁判を受けた。
また彼は、わいせつ動画を制作して流布するために“博士の部屋”という犯罪組織を作った容疑も受けた。検察は、チョ・ジュビンと“博士の部屋”の加担者が犯罪を目的に組織的に役割を分担し、内部規律まで作成していることから、単純なわいせつ動画の共有のための集まりではなく、犯罪組織と見なした。
その他、チョ・ジュビンは“博士の部屋”を通じて得た収益を仮想通貨で受け取り、両替する方法で、53回にわたって約1億800万ウォン(約1080万円)の収益を隠した疑い(犯罪収益の隠匿)も受けている。
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