表現が過激なトークで話題を集めているNetflixバラエティ番組『ココだけの際どい話:日本編』に出演したシン・ドンヨプ(52)に対して、オンライン上で議論が続いている。
地上波やケーブルテレビ、総合編成チャンネルを行き来しながら様々な番組のMCを務めるシン・ドンヨプだが、4月25日に配信された『ココだけの際どい話』の“際どさ”が一部の視聴者に不快感を与えたものと見られる。
その不快さは現在、家族で視聴するような「雰囲気の違う番組」からの降板要求へと広がった。
そんな議論を意識したかのようにシン・ドンヨプは4月28日、第59回百想芸術大賞授賞式で自身の近況について言及した。
俳優パク・ボゴム、女優ペ・スジと一緒に授賞式の司会を務めたシン・ドンヨプに対して、パク・ボゴムが「僕たちよりシン・ドンヨプ先輩が一番忙しいようだ」と言うと、「私も好奇心が多くて多様なことが好きだ。おもしろいこともいやらしいことも好きだ。絶えず挑戦している」と遠まわしに語った。
『ココだけの際どい話』は、2013年に韓国JTBCで放送された“成人トークショー”『魔女狩り』(原題)で呼吸を合わせたシン・ドンヨプとソン・シギョンが、未知の世界だった性と成人文化産業に関わる人々を訪ねるトークバラエティショーだ。これまでに公開されたエピソードで2人は、日本のアダルトグッズショップに行き、AV女優らに会ってインタビューを行った。
同番組が配信されると韓国の一部の視聴者は、シン・ドンヨプが出演中の『TV動物農場』(SBS)、『驚くべき土曜日』(tvN)などの視聴者掲示板に、彼の番組降板を要求するコメントを書きなぐった。
『TV動物農場』などが老若男女の視聴する番組であるだけに、シン・ドンヨプの存在が未成年者に不適切な影響を及ぼしかねないという理屈だった。シン・ドンヨプの降板を要求する視聴者らは、「子供が好きな『TV動物農場』の進行者がAVに対する放送をするのは適切ではない。番組から降りるのが正しい」と主張した。
一方でシン・ドンヨプを擁護する人々は、「どうせ『ココだけの際どい話』は18歳以上しか見られないため、子供たちに影響を及ぼさない。そんなやり方では、退勤後にクラブに行く幼稚園の先生に対しても議論が生じるだろう」などの反応を見せた。
似たような議論は以前から繰り返されている。タレントのパク・ナレとキム・ミナも、“際どさ”の議論で降板要求に苦しめられたことがある。
パク・ナレはウェブバラエティ『ヘイナレ』に出演し、下着だけを着た男性人形を紹介しながら、男性の身体を描写する言動で議論に包まれた。
当時、オンライン上ではそのチャンネルの主な視聴者が子供だという点が指摘され、パク・ナレが出演中の視聴者掲示板や各種映像に降板を要求するコメントを続いた。
同じくキム・ミナも韓国政府のYouTubeチャンネルで公開された男子中学生とのビデオインタビューで、「すごくエネルギーが多い年頃ですが、そのエネルギーはどこで発散しますか?」「じゃあ一人でいるとき何をしますか?」などと質問し、セクハラと解釈できる誘導だと議論を巻き起こした。
問題は、議論が議論で終わらず、渦中の芸能人が出演する他の番組にまで降板の要求が広がるという部分だ。
『ココだけの際どい話』をめぐる議論に対して、文化評論家のキム・ソンスは「シン・ドンヨプに他の番組を降板しろと言うのは、殺人者を演じた俳優が子供番組に不適切な影響を及ぼす恐れがあるので出てはならないということと同じくらい無理なこと」と見た。
続いて「そんなやり方で基準を作れば、聖人君子しか放送に残らなくなる。(シン・ドンヨプがMCを務めるバラエティ番組)『SNLコリア』にも際どい場面が多く出てくるが、『SNL』は良くて、『ココだけの際どい話』は駄目という理由も説明できない」と指摘した。
キム・ソンスは「議論の余地がある状況もたしかにあるだろうが、(韓国の視聴者たちは)“性”そのものに保守的すぎる。性に対する開放的な考えが定着していたら議論にもならなかったと思う」とし、「韓国は文化的に立ち遅れた状況のようだ。こんな議論が起こるのだから“メディア教育”が切実だと考える」と付け加えた。
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