ただAVが韓国で不法という一点だけだ。
それだけで、日本のAV女優たちと話して同国の性文化を探る番組に出演したタレントのシン・ドンヨプ(52)が、長年進行してきた番組から降板しなければならないという主張まで出るほど袋叩きに遭うべきなのだろうか。
シン・ドンヨプが予想外の議論に巻き込まれている。彼が日本の性文化をフォーカスして、AV女優たちと話を交わしたというのが理由だ。
4月25日に公開されたNetflixのバラエティ番組『ココだけの際どい話:日本編』は、日本の成人文化産業を探求するトークバラエティショーだ。シン・ドンヨプとソン・シギョンが進行を引き受け、日本の性産業に従事する専門家から平凡な若者まで、様々な人に会って話を聞く。
これまで6つのエピソードが公開されたなかで、一部の視聴者が不快と指摘をした。彼らは韓国でAVが不法であるだけに、AV女優や男優らとAV産業について対話することが不快だという意見を示した。
特に彼らはシン・ドンヨプに矛先を向けた。シン・ドンヨプが韓国SBSの教養番組『TV動物農場』(原題)の進行を受け持っているだけに、日本のAVを探求する番組と同時に引き受けるのは適切ではないという主張だ。
『ココだけの際どい話:日本編』は、普遍的な関心事だが、国や文化ごとに受け入れる方式に差がある「性」を接点に、その国だけの特別な文化を知る楽しみがあるという着想から始まったプログラムだ。その最初の国として日本が選ばれ、性文化においては韓国に比べて開放的という評価を受けるだけに、見ていて驚きの要素が多かった。
シン・ドンヨプとソン・シギョンは、韓国とは違う日本の文化を見て、気になっていたが知ることができなかったことを日の当たる場所へと引き出した。
その過程でシン・ドンヨプは、これまで放送を通じて作ってきた自分のキャラクターの一部を披露。これまでシン・ドンヨプは「19禁」のキャラクターを通じて大衆から支持と愛を受けた。『SNLコリア』『魔女狩り』など、韓国では表現が際どい番組にも出演した。この時もシン・ドンヨプは『TV動物農場』のMCを務めていた。
俳優たちが作品に合わせてキャラクターの服を着るように、MCたちも番組に合わせてトーンを変える。『TV動物農場』『実話探査隊』『不朽の名曲』でのシン・ドンヨプの進行と、『驚くべき土曜日』などのバラエティでの進行が違うのは当たり前のことだ。
それは『ココだけの際どい話:日本編』でも同じだろう。シン・ドンヨプは、自分が持っているキャラクターの一部を取り出して、その番組に特化させた進行をしただけだ。そんな彼を見て、『TV動物農場』のMCを務めるのは不適切だとし、降板を要求することは横暴にも映る。
また、『ココだけの際どい話:日本編』は既存のバラエティに比べて刺激的な部分もあるが、Netflixというある程度の表現の自由がある特定化されたプラットフォームで配信され、視聴するかどうかを選択できる番組だ。
裏でのみ扱われ、正確な情報を得ることができず、誤解だけを深めていた文化を公論化させ、より健康な環境づくりの雰囲気を作ったというポジティブな側面も存在する。シン・ドンヨプはその領域に特化した放送人の一人でもある。
時代が変わり、トレンドが変わり、視聴者もさらに賢くなった。だが不快だからというだけで、暴力を振るっていい理由にはならない。
(記事提供=OSEN)
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