歌手IU、20代最後に披露する新アルバム『Pieces』に込めた“別れ”への思いとは?

2021年12月30日 K-POP #IU(イ・ジウン)

歌手IUが『Pieces』で20代に別れを告げる。

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これまで『Good Day』『You&I』『小言』『金曜日に会いましょう』『Through the Night(夜の手紙)』など多くのヒット曲を送り出し、最高の女性ソロアーティストの座を守ってきたIU。

そんな彼女も来年には韓国の数え年で30歳を迎える。IUは20代の終わりを告げる『Pieces』を12月29日にリリースし、2021年の活動の最後を飾った。

『Pieces』は、今年10月にリリースしたデジタルシングル『strawberry moon』以来、約2カ月ぶりに披露されるアルバムだ。今年デビュー13周年を迎えたIUは、20代の最後を飾る5thフルアルバム『LILAC』とデジタルシングル『strawberry moon』をリリースするなど、いつになく活発に活動した。

新年を目前に控えた2021年終盤にIUが披露する『Pieces』は、これまであえて外部に出してこなかったIUの20代の間の“かけら”を盛り込んだアルバムだ。同アルバムは厳しい1年を過ごした人々への慰めの意味も込められている。

(写真=EDAMエンターテインメント)

IUはこれまで『Twenty Three』『Palette(Feat. G-DRAGON)』『eight(Prod.&Feat. SUGA of BTS)』など、年齢を歌に表現して自分の現在を歌ってきた。

『Twenty Three』では23歳のイ・ジウン(IUの本名)の姿を素直に表現し、『Palette(Feat. G-DRAGON)』ではより深く知った自身の姿を伝えた。『eight(Prod.&Feat. SUGA of BTS)』では28歳のIUの感情を成熟に込め、共感を得た。

このように、大人になる過程を通じて自身を少しずつ知っていったIUは、20代の終わりに『LILAC』を通じて20代とのきらびやかな別れを歌った。

29歳のIUは誰よりも輝いた。2011年にリリースした自作曲『Hold My Hand』が再ブレイクし、今年1月の先行公開曲『Celebrity』が現在もチャート上位を維持するなか、4年ぶりに自身のカラーが込められたフルアルバム『LILAC』で、これまで積み上げてきた音楽的才能を遺憾なく発揮し、20代の最後でありこれから迎える30代の新たなIUを期待させた。

(写真=EDAMエンターテインメント)

「表面的な感情を込めたくなかった」

そして、2021年の最後を飾る『Pieces』で、IUは簡単に切り出すことができなかった“別れ”を淡々と歌う。

タイトル曲『Winter Sleep』は、IUが一つの命がこの世を去っていくことと、そんな世の中に取り残されることについてひときわ考えた27歳にスケッチをはじめ、何度も大きな別れを経験した29歳になってようやく完成した曲だ。

「真っ白な冬のため息のなかに私の独り言を込めたよ」「私に寄りかかってうたた寝をしていたその姿のまま眠ってしまったね」「どんな夢を見ているの」「目が覚めたら話してくれるよね」

同曲についてIUは、「愛する家族、友達、またペットを先に見送って、一人で迎える最初の1年の話を込めた」とし、「録音時間が最も長かった曲だ。あまり直接的な表現を使いたくなく、かといって表面的な感情だけを込めたくもなかった」と述べた。

(写真=EDAMエンターテインメント)

IUは音楽のみならず、温かな善行で20代の最後を飾った。IUは年末を迎え、がん患者や低所得家庭の児童・青少年のために2億ウォン(日本円=約2000万円)を寄付した。IUは毎年のように善行を続けてきた韓国芸能界を代表する“寄付天使”だ。彼女は初のファンミーティングの収益金を皮切りに、継続的に寄付を続けている。

20代のIUと別れを告げるのが少し惜しくもあるが、30代にさらに華やかになるIUにかける期待も大きい。そうした意味で、『Pieces』は20代のIUに別れを告げるカーテンコールであり、30代のIUのプロローグとなるだろう。

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