Netflixの要注目ドラマ『ムーブ・トゥ・ヘブン』監督が明かした裏話。「一緒に泣いた」シーンとは?

2021年05月25日 話題 #Netflix #韓国ドラマ

Netflixオリジナルシリーズ『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』のキム・ソンホ監督が、コロナ禍で疎外された人々を慰めた。

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5月14日から配信された『ムーブ・トゥ・ヘブン』は、アスペルガー症候群の青年ハン・グル(演者タン・ジュンサン)と、グルの後見人と指名された前科もちのチョ・サング(演者イ・ジェフン)が、生業とする遺品整理を通じて伝えられなかった故人の想いを残された者たちに届ける過程を描くNetflixオリジナルドラマだ。

非正規雇用者の青年、デートDVの被害女性、国際養子縁組の青年、性的少数者など故人の死と、彼らが伝えられなかった物語を通じて視聴者を現実に向き合わせている。

演出を務めたキム・ソンホ監督は「泣かせたり、刺激的なことよりも現実的な話を描きかった」とし、「コロナ時代に周囲を見渡せる、癒しになるドラマを作ってみようと。無関心だった人々に目を向け、彼らを慰める役割を果たせたら嬉しい」と語った。

(写真=Netflix)

主人公ハン・グルは、アスペルガー症候群を患っている。キム監督は「アスペルガー症候群の特徴として、感情表現が下手なことがある。ストーリーを展開するにあたって、無理に涙を誘うのではなく、淡々と感情を伝えられる良いキャラ設定だと思う。僕の娘もかつてアスペルガー症候群を患い、治療のためいろんな機関に通っていた。その過程で僕が経験し、見てきた部分をグルを通して偏見なく真面目に描こうと努力した」と打ち明けた。

続いて「やや間違えれば非現実的になりかねず、誤解や偏見を招きかねない。亡くなった方のエピソードもあるが、残された方の立場もあるため、そこで理解できることに最も気を遣った」と言う。最も気をつけたエピソードとして「警備員夫婦の自殺を描いた第5、6話」と明かしたキム監督は、「難しくて辛い話でもあり、どう表現すればいいか悩んだ。心中やパワハラなどが絡む複雑な話なので、葬式までつなげながらできる限り淡々と、真剣に取り組んでいこうと頑張った」と語った。

(写真=Netflix)

世の中を荒く生きてきたものの、心は優しいサング役は俳優イ・ジェフンが熱演した。

キム監督は「イ・ジェフンさんが好きだ。映画『建築学概論』での姿が印象深かった。サングが悪いキャラクターではないように、変化する姿を見せられる俳優はイ・ジェフンさんだと思った。サングが兄に対する誤解を解くシーンは演出しながら一緒に泣いた。見事に伝わってきた」と明かした。

最近、レビューを見ながら“褒め地獄”にハマったと明かして笑いを誘ったキム監督。

「多くのレビューを見ながら喜んでいる。僕が微笑んでいると、娘からは『褒め地獄に閉じこもった』と言われる。そっぽを向かれるかもしれなかったドラマだが、本音がうまく伝わったと思う。『名作だ』という反応もたくさん見かけて、本当にありがたい。最近はゾンビなど刺激的なドラマが多いが、慰められるドラマの力が発揮されたのではないかと思う」と満足を示した。

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