韓国JTBCがBLACKPINK ジスや俳優チョン・ヘインが出演する新ドラマ『雪降花』(原題)の騒動に続き、新ドラマ『朝が明けるまで』でも議論の対象となった。
【注目】新ドラマ『雪降花』も…韓国ドラマは歴史歪曲・反中感情から脱出できるか
JTBCが準備中のドラマ『朝が明けるまで』は、原作が中国小説『長夜難明』となっている。
同小説は出版当時、中国政府の“宣伝小説”との疑惑を受けた。中国共産党傘下のメディアなどが出版を祝って宣伝する投稿文を上げたり、共産党傘下の地域機関が連日、宣伝の投稿をしたりしたからだ。
また原作の作家は、2019年の香港民主化デモを非難する文章をSNSに投稿したりもした人物だった。
そんな小説を原作とするドラマ『朝が明けるまで』について、韓国では早くも様々な声が上がっているわけだ。
騒動が大きくなると3月31日、韓国メディアの取材に応じた『朝が明けるまで』の関係者は、「作品に対する憂慮があることは聞いた。(視聴者たちが)ドラマを見れば、(一部で提起されている憂慮は)まったくなく、新しい感じを受けると思う」と伝えた。
また「ドラマの原作の内容は、力のない個人が悪に見える巨大な権力を倒すもの」とし、「原作に溶け込んでいる社会主義、共産主義、キャラクターは、韓国の実情に合わせて80%ほどに脚色し、撮影が進んでいる」と明かした。
『朝が明けるまで』は、平和な都心に銃声が鳴り響き、捕まえたテロ容疑者を尋問する過程で隠れていた真実が明らかになるというストーリー。映画『シュリ』『ベルリンファイル』で知られる俳優ハン・ソッキュをはじめ、チョン・ユミ、キム・ジュンハン、リュ・ヘヨン、イ・ヒジュンらの出演が決まっている。
韓国ドラマ業界では現在、歴史歪曲や中国関連に関する議論が多い。
特に韓国時代劇『朝鮮駆魔師』は、3月22日に放送された第1話で、朝鮮王朝時代という設定にもかかわらず、朝鮮側に中国風のインテリアをはじめ、ピータンや月餅、饅頭など中国式の料理が登場したことで、史実と違うと批判され、最終的には放送中止となっている。
またNetflixでも配信中のドラマ『ヴィンチェンツォ』に中国食品メーカーのビビンバが登場すると、非難が続出し、そのシーンを削除する事態となった。
そんななかで中国小説を原作とするドラマ『朝が明けるまで』が制作されているため、様々な声が上がってしまうのも仕方がないのかもしれない。
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