ボーイズグループBTSのメンバー、J-HOPEが音楽市場を盛り上げ、専門家から好評を博している。
J-HOPEが除隊後にリリースしたデジタルシングル『Sweet Dreams(feat. Miguel)』『MONA LISA』は、これまでの“オールドスクールHIPHOP”中心の音楽の幅が一層広がっていることを示している。
海外のプロデューサーとコラボしたほか、J-HOPEが楽曲制作に直接参加し、ソロアーティストとしての“色”を確実に構築したという評価が出ている。
大衆音楽評論家のファン・ソノプは、「2曲はただのコラボではなく、ロサンゼルスのソングライティングキャンプを通じて誕生した」として、「アーティストと海外のプロデューサーとの平等なネットワークを具現し、音楽的世界を拡張した事例だ」と分析した。
実際、『Sweet Dreams(feat. Miguel)』について、海外メディアはJ-HOPEの柔らかいラップと“ポストプリンス”と呼ばれるミゲルの甘い声が幻想的なグルーブを完成させたと賛辞を贈った。
また、ビルボードは「『Sweet Dreams』はさまざまなジャンルの楽曲をリリースするJ-HOPEの“音楽的旅路”に続く楽曲だ」として、「彼の芸術の幅広さを見せると同時にソロディスコグラフィーに意味のある1曲を加えた」と評価した。
『GRAMMY.com』も「オールドスクールラップスタイルから抜け出し、ミゲルと一緒に甘いラブソングを披露した」と紹介した。
さらに、専門家たちは『MONA LISA』を含む2曲について、「世界的なアーティストとプロデューサーが意気投合してK-POPの幅を広げた」として、「アーティストとしての音楽的個性を証明した」と絶賛した。
ファン・ソノプは、「2曲ともグローバルなプロデューシングシステムを通じて新しい方向のシナジー効果を発揮した」として、「アメリカの音楽のトレンドとJ-HOPEのアイデンティティがかみ合う過程であり、結果的にアーティストの創作の世界を広げるきっかけになった」と話した。
大衆音楽評論家のチャン・ジュンファンは、「ダンスとHIPHOPを前面に押し出した以前のJ-HOPEの音楽が強烈なポップアートだったとすれば、除隊後にリリースした2曲は柔らかい感性を繊細に上塗りした水墨画に近い」と比喩を使った。
続けて、「リスナーに親しみやすいサウンドとサビ、そしてJ-HOPEならではのグルービーなリズムと安定したシンギングラップが調和した」として、「人々に親しみやすいものを作るが、自分の強みをどのように溶け込ませるか悩んだ跡が歴然としている」と解釈した。
J-HOPEのグローバルな活動は続いている。彼は現在、ソロワールドツアー「j-hope Tour HOPE ON THE STAGE」を開催中だ。
特に、ソロワールドツアーでJ-HOPEは音楽のなかに盛り込んだ希望、楽観、情熱のメッセージを視覚的なパフォーマンスで具現した。自分のルーツであるストリートダンスをテーマにしたパフォーマンスは、観客の共感を引き出した。
ファン・ソノプは、「BTSメンバーたちはすでに活発な創作を基盤にした叙事を創り出しており、独立したブランドとして位置づけられている」として、「これは“BTSの新章”で多角化された影響力と魅力を発揮できる基盤になるだろう」と分析した。
加えて、「このようなソロ活動は、グループ全体が成熟し多角化された方向へと進むのに重要な支えになりうる」と付け加えた。
チャン・ジュンファンもやはり、「一部のメンバーが兵役中であるにも関わらず、その地位は依然として“現役”であることを証明している」と話した。
これとともに、「“ビッグネーム”とのコラボが当たり前になった今、BTSが積み上げてきた音楽的な信頼がどれほど強固なのかを示している」として、「今は良い音楽をリリースし続け、個人のブランドを強化することが重要な時期であり、これは今後の“完全体活動”にも新たな力となるだろう」と強調した。
◇J-HOPE プロフィール
1994年2月18日生まれ。本名チョン・ホソク。2010年にBig Hitエンターテインメント(現HYBE)の練習生となり、2013年にBTSのメンバーとしてデビューした。グループ内ではメインダンサーとリードラッパーを担当しており、ムードメーカー的存在としても知られている。活動名である「J-HOPE」は、名字であるチョン(英:Jeong)の頭文字の“J”と、希望を意味する英単語の“Hope”を掛け合わせたものであり、「パンドラの箱を開けると底には『希望』だけが残った」というギリシャ神話に由来している。兵役のため2023年4月に入隊、2024年10月17日に除隊した。
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