チェ・ジウ7年ぶりのスクリーン復帰作でも話題の映画『ニューノーマル』より、ユンサン音楽監督による多彩な挿入歌に関する秘話が明かされた。
本作は、韓国ソウルを舞台に、6人の男女の絡み合う奇妙な運命が日常を一転させ、身近な出会いの裏に潜む恐怖と絶望を描いた予測不可能な新時代の体験型スリラー。本国で驚異的な大ヒットを記録した『コンジアム』のチョン・ボムシク監督の最新作だ。
ソウルでは女性ばかりを狙う連続殺人事件が多発し、世間を賑わせていた。ある日、マンションで一人暮らしをしているヒョンジョン(演者チェ・ジウ)の元に火災報知器の点検をしに来たという中年の男性が訪ねてくる。図々しく家の中に入ってくる怪しげな男性に不安を覚えるヒョンジョン。一方、デートアプリでマッチングした相手と待ち合わせをしているヒョンス(演者イ・ユミ)。しかし、そこに現れたのは思いも寄らない人物だった。交差する2つの出来事が予想だにしない結末を巻き起こす。
本作を手がけたチョン・ボムシク監督は、自身の作品の音楽を自ら監修することで有名だ。通常は脚本の段階で音楽の大半を構想しているという。
しかし、『ニューノーマル』では想定していた音楽の幅があまりにも広かったため、どの音楽監督と協力するかは決めずに撮影に入ったという。この作品で初めて監督と製作を兼任したチョン・ボムシク監督は、「監督と製作の両方を担当したため、撮影の中盤には疲れ果てていました。疲れた心を癒すため、ユンサンの『Running』という曲を通勤途中に繰り返し聴いていて、疲れを感じた時は、いつもその曲が慰めでした。ふと、ユンサン先輩に映画音楽を依頼してみたらどうだろうという考えが浮かび、すぐに先輩の連絡先を探して電話をしました。それまでユンサン先輩が公式に映画音楽を担当したことはなかったので、果たして先輩が私の依頼を引き受けてくれるか半信半疑でしたが、ユンサン先輩は私のデビュー作である『1942奇談』をとても気に入ってくれていて、ぜひ一緒に仕事をしたいと快く承諾してくださいました。大学時代から憧れのミュージシャンであったユンサン先輩に、監督と音楽監督として出会えたことは本当に嬉しかったし、個人的にも光栄でした」と語っている。
『ニューノーマル』では、EDMからクラシック、K-POP、ロックなど、幅広いジャンルの音楽が楽しめる。大学で現代音楽の教授も務めている、韓国で有名なシンガーソングライターのユンサン音楽監督は、さまざまなジャンルを模索しながら、それぞれのキャラクターに合わせた音楽を作り上げた。丁寧に散りばめられたこれらの音楽が登場人物の感情を高めている。
さらに、ユンサン音楽監督は、さまざまな音楽を積極的に作曲するだけでなく、チョン・ボムシク監督が使いたい曲をサウンドトラックに入れられるよう、著作権の譲渡にも惜しみなく協力。これにより、生前の坂本龍一がライブを観にわざわざ韓国まで行ったというエピソードもある、日本でも注目を集める3ピースバンドSE SO NEON(セソニョン)のパワフルな楽曲『The Wave』や、ハン・ドングンのアレンジによるBBGIRLS(元Brave Girls)の『Rollin’』、エピローグのメランコリックな余韻を引き立てるMisoの『ALONE』など、魅力的な挿入歌が耳を楽しませてくれる。
特に注目は、ユンサンの息子で、今も最も熱いボーイズグループRIIZEのメンバーアントンが音楽制作に参加している点だ。ユンサンは「僕が音楽監督を務めていた映画(『ニューノーマル』)でメロに似合う雰囲気の音楽が必要だったが、それを息子(アントン)に作らせてみた。すると、夜更かしで本気で作業した。僕が朝起きてその曲を聴いて、少し鳥肌が立った。『これを一夜にして作ったのか?』と。血は嘘つけないと思う」と、その才能を絶賛しており、本作で楽しめる多彩な楽曲にもより期待が高まる。
『ニューノーマル』は2024年8月16日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開
提供:AMGエンタテインメント/ストリームメディアコーポレーション
配給:AMGエンタテインメント
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◇アントン プロフィール
2004年3月21日生まれ。本名イ・チャンヨン。アメリカ名アントン・リー。ニュージャージー州出身で、父は歌手イ・ユンサン、母は女優シム・ヘジン。元ジュニア水泳選手としても知られており、現役選手時代はニュージャージー州でトップクラスの実力を誇っていた。2023年9月、RIIZEのメンバーとしてデビュー。最年少メンバーでありながら身長は187cmと最も高く、愛嬌のある笑顔とのギャップで多くのファンを抱えている。作曲を得意としており、デビュー当時から「今後の成長が最も楽しみ」と注目を集めた。
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