ラッパーのIRON(本名チョン・ホンチョル)さんが突然この世を去ってから、いつのまにか3年が過ぎた。
IRONさんは2021年1月25日午前10時25分頃、ソウル中区にあるマンションの花壇で血を流したまま発見された。警備員が警察に通報して病院に運ばれたが、死亡判定を受けた。享年29歳。
突然の悲報が伝えられ、韓国芸能界はそれこそ衝撃に陥った。
彼は2014年に放送されたMnetのラッパーサバイバル番組『SHOW ME THE MONEY』シーズン3に出演し、準優勝に輝いた。個性あるラップの実力とビジュアルで脚光を浴び、HIPHOPファンに注目された。IRONさんは2015年3月に『blu』を発表し、正式に活動を開始した。
しかしIRONさんは『SHOW ME THE MONEY』以降、音楽よりも様々な議論と騒動の主人公になってしまった。
まず2016年3月に大麻を喫煙した疑いで警察に立件された。麻薬類管理に関する法律違反などで起訴され、本来であれば活動を自粛するタイミングだが、その3カ月後の6月に新曲を発表して批判を浴びたりもした。
大麻容疑で裁判にかけられたIRONさんは、同年11月の1審で懲役8カ月、執行猶予2年を言い渡されている。
また2017年3月には、元恋人Aさんに対する傷害と脅迫の疑惑で裁判に。当時、IRONさんはAさんの顔を殴って凶器で自分の太ももを刺し、「お前が刺したので警察に話す」と脅迫したとされた。その裁判でIRONさんは懲役8カ月、執行猶予2年、社会奉仕80時間を宣告され、翌年11月に刑が確定した。
IRONさんは2020年9月、SNSを通じて「最初のアルバムを発売して4年という期間、私は自分の人生をたくさん振り返る時間を持った。痛くて、悔しくて、腹が立って、悲しくて、その最後には自分自身があった。責任を負わなければならない、自分でした選択があった。自分が“粋”だと思った多くのことが社会に通用しない、自分だけの生半可な正義だったという悟りと、今後どのような心構えでどのように歩み続けていくべきかに対する悩みなど、私という人間はバカのように感じてみて、経験してみてこそ、何が正しくて間違っているかを悟るようだ」と心境を伝える文章を残したりもした。
それでも議論は絶えなかった。同年12月、自分から音楽を学んでいた高校生の教え子であり、ルームメートのBさんを野球のバットで暴行した疑い(特殊傷害)で警察に逮捕されたのだ。これと関連してIRONさんは「教育のつもりだった」と釈明したが、非難は続いた。
そんなIRONさんは、特殊傷害の疑いで調査を受けている最中に突然この世を去ることになった。そのため事件は「公訴権なし」で終結した。
(記事提供=OSEN)
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