サッカー元北朝鮮代表のチョン・テセが、親権と養育権を放棄する覚書にサインをして涙を流した。
1月21日に韓国で放送されたバラエティ番組『一度は離婚する決心』(原題)では、結婚10年目のチョン・テセとミョン・ソヒョン夫婦が離婚を体験した。同番組は、スター夫婦が“仮想離婚”という設定で自分たちのリアルな日常を公開するというもの。
2006年に川崎フロンターレでプロキャリアをスタートさせたチョン・テセは、ドイツ、韓国でのプレーを経て2015年にJリーグへと復帰。2022シーズン終了後にFC町田ゼルビアで引退。その後、韓国の妻の実家で暮らし始め、約1年が経過した。
妻のミョン・ソヒョンは現状について、「子供たちの学校を考慮したが、周辺はあまりにも家賃が高かった。我々は現金も円もないので一文無しだ。それで実家暮らしをすることになった」と話す。
続いて「新婚の時から別々の部屋で生活していた。結婚して大きなベッドを買ったが、寝て起きたら夫がいなかった。荷物部屋で一人で過ごしている」と笑った。結婚後、10年にわたってアスリート夫の内助が大変で、引退を待つこともあったという妻は、想像とは全く違う日常に不満が多かったという。
現在、義父母、妻、2人の子ども、大型犬と7人で暮らしているチョン・テセ。義父は「婿が私を困らせ、顔色を伺うのではないかと心配して努力している」と話した。
朝の運動がルーティーンとなっているチョン・テセは、目覚めるやいなや朝食を食べて運動を開始。2人の子供の登校と食事まで準備する妻の朝は慌ただしかった。そして運動を終えてきたチョン・テセは、朝食を食べる義父と妻のそばをさっと通り過ぎ、自分の部屋に入るという。
義実家に居候するだけではなく、家事もしないチョン・テセに妻は怒り、娘と婿の夫婦喧嘩が勃発すると義父は静かに席を離れた。
ミョン・ソヒョンは「韓国に来る時、父の面倒を見てあげたかった。母親が日本に来て子供たちの育児を手伝ってくれたので、父はいつも韓国で一人だった。ついでに両親と一緒に過ごしたかった」と話す。
しかし、現実は違ったようだ。「実際、父親が婿の顔色をうかがって部屋から出てこない。父の方が気を遣っている。私が親不孝なのか、判断が間違っているのか、そのような思いで悔しかった」と涙を浮かべた。
結局、ミョン・ソヒョンは引退しても現役時代のように過ごしている夫に不満を吐露。「子どもたちが成長する間、チョン・テセはサッカーにだけ専念したので、その時は(育児が)私の役割だった。私は、引退して6カ月もすれば、あなたが自ら育児も家事も手伝ってくれると思った」と胸の内を明かした。
一方、チョン・テセは「私という男を尊重し、リスペクトしていないようだ。そのようなトゲのある言葉遣いをするのが嫌だ」と反論。この言葉にミョン・ソヒョンは「私たちは、お互いに離れて考える時間が必要だと思う」と伝えたのだった。
そして翌日、弁護士事務所を訪ねた2人は、離婚合意書の作成に先立ち、親権と養育権面接交渉権などが書かれた法的書類を受け取り、さまざまな話を聞くことに。妻が子どもを育てることに合意したチョン・テセだったが、養育権、親権を放棄する覚書を見て「色々なことが頭に浮かんだ。この瞬間が本当に過酷だった」と話した。
特に、子どもの生年月日を書いて親権放棄覚書にサインをする際、顔が赤くなったまま涙を流したチョン・テセ。彼は「子供たちの生年月日が書けなかった。子供たちが生まれた日を思い出した」とし、父親として胸が痛む気持ちを伝えた。
■“女性との情事”を違法撮影疑惑の韓国元Jリーガー、「2次加害」容疑で追加立件…選手生命の危機
前へ
次へ