2023年も韓国の放送界では、一般人がメインに出演するバラエティ番組が大きな注目を集めた。
彼らの飾らない率直な話が視聴者を虜にしたのだ。制作会社の立場からも制作費を削減できる利点があるだけに、恋愛からサバイバルまで、多様な素人が出演するバラエティ番組が視聴者と会った。
その分、今年一年は出演した“一般人”たちの素顔が明らかになることも多かった。出演者が各種議論に包まれたのだ。
顔がよく知られた有名芸能人たちも一歩遅れて校内暴力などが明らかとなって番組を降板することがあるが、彼ら一般人の私生活を検証することは困難が伴う。
それでも番組制作陣は、それなりに出演者の議論を未然に防止するために心血を注ぐ。交渉前に数回出演者と会って深みのあるインタビューを交わしたかと思えば、生活記録簿などを確認したりもした。
それでも司法機関でもない制作陣が出演者の過去を確認するには、どうしても限界がある。さらに異性関係のようなプライバシーの領域は検証が難しい。出演者が意図的に騙せば、見過ごすしかないのが実情だ。
結局のところ、制作陣の努力があっても一般人バラエティの議論は次から次へとあふれ、世論を動揺させた。ドラマよりさらに現実で、視聴者の疲労度は日増しに高まった。
2019年に放送された『助けて!ホームズ』(原題、MBC)に仲介補助員の身分で出演した“ヴィラ王”A氏は今年初め、住宅価格に比べて保証金(チョンセ)が過度に高いことを意味する「カントンチョンセ」を通じて、賃借人たちの保証金310億ウォン(約31億円)を騙し取った容疑で拘束されたという事実が知らされ、衝撃を与えた。
これに対して制作陣は、再放送およびVODサービスを直ちに中止し、収拾に乗り出した。
続いて『フィジカル100』(Netflix)に出演したスタントウーマン、キム・ダヨンの校内暴力疑惑が浮上。キム・ダヨンは「まず約14年前に私がいわゆる遊ぶ学生だったという点は認める」としながらも、「私は金品を奪ったり身体的な暴力を行使したりした事実がまったくない。後輩たちに悪口を言って傷つけた恥ずかしい記憶はあるが、身体的な暴力を行使したり、小遣いをだまし取ったりしたことはない」と直接釈明した。
それだけでなく、『フィジカル100』に出演したある韓国代表出身の運動選手B氏は昨年11月、ガールフレンドを脅迫した疑いで検察に送致された事実が一歩遅れて知らされ、衝撃を与えた。B氏はガールフレンドに性的暴行を加え、携帯電話で不法撮影した容疑も受けている。検察はB氏に懲役12年を求刑し、今年7月に開かれた1審では懲役7年が宣告された。
オーディション番組『燃えるトロットマン』(原題、MBN)では、優勝候補の筆頭だったファン・ヨンウンが傷害の前科があるという事実が明らかになり、番組から降板した。
恋愛リアリティ番組『ハートシグナル4』(原題、チャンネルA)では、放送前から女性出演者の1人に彼氏がいるという議論が起きた。これに対して『ハートシグナル4』制作陣は「出演者全員が交際相手のいない状況で出演した」とし、「女性出演者が恋愛中に出演というデマはまったく事実ではない」と釈明した。
予告編を最近公開した『乗り換え恋愛3』(原題、TVING)は、ある女性出演者がすでに芸能事務所に所属するモデルという事実が知らされ、真正性の問題が提起されたりした。
そんななかでも『私はSOLO』(原題、ENA、SBS Plus)は、様々な議論で年初から年末まで騒がしかった。
2月には『私はSOLO』13期の出演者から性病をうつされたという暴露文まで登場。ただし暴露された当事者は、制作陣を通じて「事実と違う」と反論した。また、『私はSOLO』13期出演者は、校内暴力議論まで浮上して「まったくない事実」と釈明。また別の13期出演者は、離婚経験を隠したまま放送に出演した事実が一歩遅れて知らされ、“丸ごと編集”された。
『私はSOLO』シリーズで最高の話題性と視聴率を記録した16期は、歴代最多の議論で終映後も視聴者の疲労度を高めた。
16期のヨンスクは、放送内でもオクスンと葛藤を生じさせ、放送が終わった後にオクスンは「全面名誉毀損告訴に入る」と法的対応を予告した。そんななかでオクスンは匿名コミュニティを通じて他の出演者を誹謗したという疑惑に包まれ、彼女は「IPが違う」として自分ではないと釈明した。
その他にも16期のサンチョルは、“下ネタ”メッセージで物議をかもした。ヨンスクがサンチョルの「19禁フラッティング」(相手に好感を持ってする行動)をキャプチャした写真を暴露し、サンチョルはヨンスクの私生活が「きれいだと思うか」と狙い撃ちして対抗した。 これに対してヨンスクは、サンチョルと対話を交わした女性C氏の身元を流布し、脅迫およびストーキングした疑いで訴えられた。
さらに最近放送を始めた18期のオクスンは、職業が女優という事実が知らされて真正性の議論に包まれ、前所属事務所が「所属解約を通じて芸能活動を中断した」と直接釈明に乗り出したりした。
今年も議論が尽きなかった素人メインのバラエティ番組。来年も同じ傾向が続くのか注目だ。
(記事提供=OSEN)
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