米ビルボードで大きな成果を残すも所属事務所と揉めて議論となっているガールズグループFIFTY FIFTYの問題を取り上げた時事番組が、疑惑に包まれた。
先立って韓国SBSの時事番組『それが知りたい』(原題)は去る8月19日、「ビルボードとガールズグループ:誰が翼を折ったのか」編を放送した。
所属事務所ATTRAKTとFIFTY FIFTYメンバーによる紛争を取り上げたのだが、放送直後から一方的にメンバー側の肩を持ったとの指摘が相次ぎ、偏向報道との批判が続いた。実際に放送通信審議委員会には1146件の苦情が殺到し、今年最も苦情を集めた番組との不名誉を味わったりした。
そんな番組に、さらなる疑惑が浮上した。8月19日の放送回で自身を会社内部の関係者と主張し、インタビューに登場したA氏が“実在しない人物”という疑惑だ。
番組のインタビューでA氏は、ATTRAKTチョン・ホンジュン代表について「歌が突然ヒットすると、“私も一度お金を稼いでみる”としか見なかった」とし、「彼女たち(FIFTY FIFTYメンバー)がデビューするまで、月末の評価に一度も来たことがない。なぜ(FIFTY FIFTYの)父親を名乗っているのかわからない」などと語った。
それを受けてATTRAKT側は、この正体不明のA氏について当社に勤務した事実すら明らかではない人物と指摘し、10月11日にA氏を虚偽事実摘示による名誉棄損容疑で告訴状を提出した状況だった。
そして今回、A氏が代役だったとの疑惑が提起されている。制作陣とインタビューした代役は男性だったが、放送では女性に性別を変えて登場したともされる。
番組側は現在、「これと関連した立場はない」と回答を保留している。
なおFIFTY FIFTYは今年6月、突然メンバー全員が専属契約効力停止仮処分申請を提出し、所属事務所ATTRAKTとの紛争が始めた。
裁判所はFIFTY FIFTY側の主張をすべて棄却し、所属事務所側を支持。その後、メンバー4人のうち、3人は徹底抗戦を続けると宣言するも、キナだけは訴訟を取り下げて所属事務所に復帰した。
するとATTRAKTは「10月19日付でキナを除く残り3人、セナ、シオ、アランに対する専属契約解除を通知した。重大な契約違反行為に対するいかなる是正と反省もないことに対して措置を取った」と伝えた。
そのためFIFTY FIFTYは事実上の“解散”と見られている。
◇FIFTY FIFTYとは?
キナ(2002年生まれ)、セナ(2004年生まれ)、シオ(2004年生まれ)、アラン(2004年生まれ)の4人で構成されたガールズグループ。全員が韓国出身。確率的に五分五分という意味を持つグループ名には、理想と現実、そしてそのなかに共存する存在になるという思いが込められた。2022年11月にアルバム『THE FIFTY』でデビュー。2023年2月に1stシングルアルバム『The Beginning: Cupid』をリリースし、そのタイトル曲『Cupid』が大ヒット。米ビルボードのメインシングルチャート「HOT100」に20週以上も連続チャートイン(最高順位17位)し、BLACKPINKが持っていた歴代K-POPガールズグループの連続チャートイン記録(8週連続)を大幅に更新した。“中小芸能事務所の奇跡”と呼ばれた。
■“お金の問題”で事務所と揉めたFIFTY FIFTY、復帰したメンバーは初清算も残り3人は…明暗くっきり
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