多くの俳優が長らく記憶に残る演技をするために努力している。
【写真】『ザ・グローリー』“悪役女優”がチューブトップドレス姿に!
ある俳優はメロで、またある俳優は時代劇で、演じるキャラクターと完璧なシンクロ率を見せて演技力を認められ、彼らの俳優人生で長らく語られるキャラクター、いわゆる“人生キャラクター”を作っていく。
そのなかでも最も強力な印象を残す人生キャラクターは、他でもなく「悪役」だ。最近はNetflixドラマ『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』で悪役を演じた俳優たちが絶賛され、各自の人生キャラクターを更新している。
何年が過ぎても話題になる、俳優3人の“人生悪役”を探ってみた。
◇『ザ・グローリー』悪女そのもの女優イム・ジヨン
『ザ・グローリー』は主演俳優全員に人生キャラクターをプレゼントした作品だといっても過言ではない。
いじめや校内暴力の加害者たちに人生をかけて復讐を準備するムン・ドンウン役の女優ソン・ヘギョから、彼女の協力者になったイ・ドヒョンとヨム・ヘランなど、出演俳優の誰もが立派な演技を見せて好評を得た。
そのなかでも輝いたのは、女優イム・ジヨンだった。
イム・ジヨンは『ザ・グローリー』で、主人公に校内暴力を加える悪女パク・ヨンジンの成人役を引き受けた。高校時代を演じた女優シン・イェウンとの高いシンクロ率はもちろん、ぞっとするほど厚かましい目つきで視聴者を驚かせた。
イム・ジヨンではないパク・ヨンジンは想像し難いほど高いシンクロ率を誇り、細心で安定した演技で人生キャラクターを完成させた。これまでのどの作品よりも強烈な存在感を見せてくれたイム・ジヨンだった。
彼女は劇中、露出シーンだけでなく、喫煙や暴言などのシーンも見事に消化した。キャラクターそのものが作品に溶け込み、『ザ・グローリー』公開後に絶賛され、彼女のフィルモグラフィーに欠かせないキャラクターと作品を誕生させた。
実際に『ザ・グローリー』は、イム・ジヨンだけでなく加害者を演じたパク・ソンフン、キム・ヒオラ、チャ・ジュヨン、キム・ゴンウの全員が悪役として良い評価を受けている。
◇『犯罪都市』ユン・ゲサンの大活躍
現在は『犯罪都市 THE ROUNDUP』の俳優ソン・ソックに系譜をつないだが、俳優ユン・ゲサンの人生キャラクターとして挙げられる人物は『犯罪都市』の悪役チャン・チェンだ。
2017年に公開された映画『犯罪都市』(監督カン・ユンソン)でユン・ゲサンは、希代の悪役チャン・チェンを演じ、観客に強烈な印象を残した。チャン・チェンは韓国映画界でも屈指の悪役であり、それを演じたユン・ゲサンも多くの注目を集め、さらに活発に演技活動を続けることになった。
『犯罪都市』のチャン・チェンは、ユン・ゲサンが演じたどのキャラクターよりも強烈な人物だった。一見、人の良い笑顔で笑うユン・ゲサンに似合いそうもないキャラクターだが、彼は長髪、残忍でぞっとする目つきを身につけ、強烈なアクションを消化した。
映画が観客動員数688万人を記録して成功したことはもちろん、ユン・ゲサンも俳優としての地位をさらに強固にすることになった。似合わないように見えた極悪非道な悪役が、ユン・ゲサンにとっては欠かせない人生キャラクターになったわけだ。
◇『シスターズ』優雅に狂った女優オム・ジウォン
女優のオム・ジウォンはもともと演技が上手な俳優であるため、演技力に対して特に驚くことはなかったが、ドラマ『シスターズ』(脚本チョン・ソギョン、演出キム・ヒウォン)で演じたウォン・サンアが彼女の新しい人生キャラクターであることは否定できない。
この作品でオム・ジウォンは、優雅に狂った悪役を見事に演じ、視聴者の没入感を高めた。キム・ゴウンなどの俳優たちとの相性が良かったことはもちろん、オム・ジウォンだけが表現できそうな魅力的なキャラクターだった。
『シスターズ』でオム・ジウォンが演じたウォン・サンアは、人気政治家の妻であり、“将軍”の娘だ。華やかな背景に身を置いているが、どこか寂しそうな人物でもあった。そして、強力なギャップを持ったキャラクターだった。ドラマ序盤は、守ってあげたくなるような軟弱に見える人物だったが、想像できなかった実体が明らかとなり、視聴者を驚愕させた。
自分の楽しさを満たすために人を殺し、目的を達成するためには手段と方法を選ばなかった。子供のように無邪気に笑いながら、また上級の夫人らしい優雅な笑みを浮かべながらも欲望に忠実な姿は、ぞっとするほどだった。オム・ジウォンは、そんな複合的なキャラクターを自分だけのスタイルで表現し、優雅に狂った人物に仕上げた。
『謗法~運命を変える方法~』や『パンドラの世界~産後ケアセンター~』でも印象的な演技を見せたが、『シスターズ』のウォン・サンアこそ、女優オム・ジウォンの新しい人生キャラクターだった。
(記事提供=OSEN)
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