ドラマ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』(JTBC)をきっかけに次世代を担う若手俳優として浮上したチョン・ヘイン。
8月28日に韓国で公開された映画『ユ・ヨルの音楽アルバム』では、ヒロインに一目惚れするヒョヌ役を務めた。1994年から2005年までを舞台にし、レトロな雰囲気やあの頃の名曲が盛りだくさんな作品となっている。
若手俳優チョン・ヘイン、“秋を呼ぶ”完璧なダンディールックを披露【PHOTO】
チョン・ヘインも「昔の歌とレトロな感性が好きだ。映画には聞き慣れた音楽がたくさん流れるが、実際に撮影の時も昔の音楽を聞きながら助けてもらった」という。撮影中に最も聞いたのは、チャン・ピルスンの『When My Loneliness Calls』とキム・グァンジンの『手紙』だそうだ。
「まだ31歳だが、友だちからは“ジジくさい”と言われる。昔はそれを認めなかったけど、今は少しずつ認めている。多分、両親が共働きだったので祖父祖母と一緒に過ごした時間が長かったからだと思う」
今回、ヒョヌという人物の10年間を演じたことについて、「ヒョヌは青春だ。青春といえば若さ、健康さ、美しさ、情熱に代表されるが、一方では憂鬱、不安、迷いなども共存する。そんなものが全部溶け込んでいるキャラクターがヒョヌ&ミスなんじゃないかと思った。情熱あふれ、美しく、眩しいけれど揺れる青春、というものを表現しようと頑張った」と語った。
ヒョヌとチョン・へインは、どれほど似ているだろうか。
「演じた全てのキャラクターには私の姿が少し染み込んでいる。ヒョヌの場合は、与えられた環境に立ち向かおうと努力するところが似ている。2人ともユーモアのある人ではなく、真面目で真剣なタイプだ」
ただ、映画の中でヒョヌが見せる恋愛に関しては「すごくまだるっこい。僕もアナログ的ではあるけど」と、素直に答えた。
透明感のあるビジュアルと爽やかな笑顔のため「顔面天才」と言われ、人気を集めているチョン・ヘイン。
自身の外見については、「笑うときと、そうじゃないときの印象が違う。そういう部分がキャラクターを表現したり、演じたりするのに役に立った。『刑務所のルールブック』や今回の映画では、社会と壁を作っている暗い姿を、私の外見が与えるイメージを通じてうまく演じられた」と、謙遜した。
今回の映画に出演した理由の1つは、チョン・ジウ監督の態度だったという。
「僕を俳優チョン・ヘインではなく、人間チョン・ヘインとして接し、尊重してくださることを肌で感じた。僕のことを“ヘイン様(“さん”と“様”の中間にあるニュアンス)”と呼んでくれたが、実は最初はぎこちなかった(笑)。全俳優の名前を覚えるのはもちろん、“様”を付けて呼んでくれる。ミーティングの段階で監督と現場で撮影をすれば幸せだろうなと確信したが、やはりその通りだった」
ここ最近、休む暇もなく作品に出演してきた彼は、格別なドラマとして『ある春の夜に』(Netflixにて配信中)を挙げた。
「終わったばかりの作品で、たくさんの愛情を注いだし、大切だった。僕にとっては春が来ればずっと思い出すドラマになりそう。他の作品と比較するのは好きではないが、これはどの作品よりも終わった時の虚しさが大きかった。短い春のように通り過ぎた作品になってしまったようだ」
そんな『ある春の夜に』の撮影が終わったあとは、弟と済州島旅行を楽しんだという。
「ずっと働いていたら、燃え尽き症候群になった。今も克服するために頑張っているが、いくつか方法を見つけている。『ある春の夜に』を終えて弟と済州島旅行をしたけど、最も幸せな旅行だった。自分のお金で家族と旅行したのは初めて。すごく気持ちよくて今度は両親を連れてまた来ようと決心した。以前は声をかけられることが少なかったが、今は応援されていることを体感している。落ち込んだりバーンアウトになるたびにファンの方々が元気をくれる。怠けてたり迷う時、力をくれるのは家族とファンだ」(つづく)
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