この映画は“愛”に満ちあふれている。
BTS(防弾少年団)を筆頭に、世界のエンタメ界をリードしていると言っても過言ではないK-POP。
現在、多くのグループが活動しているが、今、特に勢いに乗っているのが13人組ボーイズグループの「SEVENTEEN(セブンティーン)」だ。
2015年に韓国でデビューした彼らは、2018年5月に満を持して日本デビュー。2nd シングル『舞い落ちる花びら (Fallin' Flower)』と3rdシングル『ひとりじゃない』が50万枚以上の出荷数でダブルプラチナ認定を受けるなど、日本でも確固たる人気を確立している。
そんな彼らは、去る5月7、8日にさいたまスーパーアリーナで開催されたファンミーティング「SEVENTEEN 2022 JAPAN FANMEETING ‘HANABI’」で、2公演計6万人を熱狂させ、日本での人気の高さを再確認させた。
今回のファンミでは、4thフルアルバム『Face the Sun』(5月27日リリース)の先行公開曲で、グループ初の英語詞曲となる『Darl+ing』をファンの前で初披露。曲に込められた「特別な君と僕が会い、私たちとして完全なひとつになろう」という思いの通り、会場のファンと一体になって現場を熱気で包み込んだ。
しかし、同公演のチケットは発売と同時に即完売したため、現場で足を運ぶことが叶わなかったファンも多かったのではないだろうか。
そんな人たちの“セブチ欲”を満たすのにピッタリな映画が5月13日より始まった。
それはSEVENTEENの初映画『SEVENTEEN POWER OF LOVE : THE MOVIE』の4DX・4DXScreen上映だ。2D・ScreenX形式では4月29日より公開されていたため、いち早く劇場へと足を運んだファンも多いはず。
4DXは、動く座席や水や風、香り、フラッシュなどの特別効果によって、テーマパークのアトラクションのような体験ができる。そして4DXScreenは、4DXによるエフェクトに加え、視野270度の3面マルチプロジェクションで、より高い没入度を味わえるというもの。
本作は、2021年11月に開催されたオンラインコンサート「SEVENTEEN CONCERT <POWER OF LOVE>」のステージパフォーマンスを軸に作られているが、メンバーのインタビューや準備過程の裏話なども含まれており、ファン必見の充実した内容となっている。
13人のピッタリと揃ったキレキレのダンスや、甘い歌声など、ライブパフォーマンスはもちろん素晴らしいのだが、映画全編を通して感じられるのは彼らの“CARAT愛”だ。
インタビューでのメンバーの直接的な言葉はもちろん、激しいパフォーマンスからはファンのために全身全霊を尽くすという姿勢が伝わってくる。それは、本公演のタイトルにもなっている“POWER OF LOVE”(愛の力)を体現しているのではないだろうか。
特に印象に残ったのは、「DKにとってCARATはどんな存在?」とスングァンが問うた場面。「CARATは僕 僕がCARAT。毎日CARATがいるから幸せだ」と答えるDKの満面の笑顔からは、彼らが本当にファンを大事にしているという思いがひしひしと伝わった。
新型コロナ禍に突入して早3年。TWICEの東京ドーム公演など、日本でも徐々にK-POPグループの有観客公演が再開されつつある。
いつか再び開催されるSEVENTEENの公演に思いを馳せながら、今は彼らからの“MOVIE LOVE LETTER”で心を潤してみてはいかがだろうか。
SEVENTEENのダイナミックなライブパフォーマンスと、4DX、4DXScreenによる“新映画体験”を、是非劇場で体感して欲しい。
(文=高 潤哲)
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