日本を代表する巨匠・是枝裕和監督の初の韓国映画演出作で、俳優ソン・ガンホ、カン・ドンウォン、ペ・ドゥナ、IU(イ・ジウン)、イ・ジュヨンなどが出演する映画『ベイビー・ブローカー』が第75回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に公式招待された。
子供を育てられない人が匿名で赤ちゃんを預ける“ベイビーボックス”をめぐって関係を結ぶことになった人々の予期せぬ特別な旅程を描いた映画『ベイビー・ブローカー』が、来る5月17日に開幕する第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に公式招待された。
これで是枝監督は2001年の『DISTANCE』(競争部門)以降、通算8回目のカンヌ国際映画祭進出の快挙を記録することになった。特に『ベイビー・ブローカー』は、第71回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞し、それから4年ぶりにカンヌに招待された是枝監督が韓国の制作陣や俳優と協力した初の韓国映画演出作という点で、全世界映画ファンの新しい関心と注目が集中している。
『ベイビー・ブローカー』の招待について、カンヌ国際映画祭ティエリー・フレモー執行委員長は「パルム・ドールを受賞した日本の巨匠監督である是枝裕和が韓国俳優ソン・ガンホと共に魅力的な韓国映画『ベイビー・ブローカー』で帰ってくる」と招待理由を明らかにした。
是枝監督は「それぞれ異なる言語と文化的な差異を超越して成し遂げた今回の作業を高く評価されることで、私だけでなく、作品に参加したすべてのスタッフと出演俳優が一緒に報われるようになったようで幸いだと思う。この作品で4年ぶりにカンヌ国際映画祭に参加することになったが、コロナ禍だけではなく、世界が大きく揺れる時代に映画を作り続けること、そして世界に届けることの意味を考える良い機会にしたいと思う」と感想を伝えた。
一方、2019年の『パラサイト 半地下の家族』や2021年の『非常宣言』、そして今年『ベイビー・ブローカー』など、計7回目のカンヌ招待の栄誉を抱えたソン・ガンホは、コンペティション部門だけで4回も招待され、韓国俳優の最多招待記録を作った。ソン・ガンホは『ベイビー・ブローカー』の招待について、「カンヌ映画祭に参加できることは、いつでも気分がときめいて楽しいことだ。何よりも是枝裕和監督、そして仲間の俳優たちとこの良いニュースに触れることができて、光栄で感謝している」と伝えた。
2020年の『新感染半島 ファイナル・ステージ』に続き、2度目の招待となったカン・ドンウォンは「みんなが心を込めて撮影した作品だけに、こんなに嬉しいニュースを聞くことになって、とても意味深く感謝している。カンヌ映画祭に続き、公開も控えているため、観客と共にする瞬間がこれまで以上に待たれる」と伝えた。
ペ・ドゥナは「嬉しくて栄光です。『空気人形』に続き、12年ぶりに是枝裕和監督と2度目の作業になったことだけでも、私にとっては特別な映画。まだ映画を観られていないが、カンヌ・リュミエール劇場で初めて映画を観ることになれば、とても良いようだ」とし、2006年の『グエムル-漢江の怪物-』に続き、4回目のカンヌ招待に対する感想を明らかにした。
『ベイビー・ブローカー』を通じて生涯初めてカンヌ国際映画祭に参加することになったIUは、「撮影した昨年の春を通じてたくさん学ぶことができてありがたかったし、すべての経験が神秘的だった記憶があるが、今春はさらにカンヌ映画祭まで参加することになる。今春が昨年の春と同じくらい神秘的なことになるようで、ときめくし期待している」と話した。
イ・ジュヨンは「昨年の今頃、全国各地で『ベイビー・ブローカー』を撮影していたが、再び春が訪れると同時にこのような嬉しいニュースを聞くことになって感慨深い。楽しく作業しただけに、『ベイビー・ブローカー』が多くの観客に観てもらえることを願う」と伝えた。
カンヌ国際映画祭に公式招待された『ベイビー・ブローカー』は、来る6月に日本と韓国で公開される予定だ。
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