『愛の不時着』で印象残した“個性派女優”キム・ソニョン「新作映画の監督は夫」【インタビュー】

2021年01月31日 話題

『愛の不時着』で印象的な北の住民を演じた女優キム・ソニョンが、映画『三姉妹』(原題、イ・スンウォン監督)に対する特別な思いを語った。

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キム・ソニョンは『恋のスケッチ~応答せよ1988~』『椿の花咲く頃』『愛の不時着』『オー!サムグァンビラ』などに出演し、独特な存在感を示している。

ドラマで大活躍を広げた彼女は、1月27日に韓国で公開された『三姉妹』を通じてスクリーンに帰ってきた。

キム・ソニョンは「監督が夫なのをご存知でしょう?」とし、「イ・スンウォン監督の作品によく出演した。映画はすべて私が出演した。映画を作るとき、私からインスピレーションを受けて、登場人物たちを生み出すようだ」と話を切り出した。

「こんな現場は他にないようだ」

(写真提供=Little Big Pictures)キム・ソニョン

『三姉妹』は、異なる三姉妹(キム・ソニョン、ムン・ソリ、チャン・ユンジュ)の生活を描いた作品だ。

劇中、長女ヒスクを演じたキム・ソニョンは、「完成台本を読んでたくさん泣いた。ヒスクより、ミヨン(演者ムン・ソリ)に感情移入した。手に余るのに大丈夫なふりをして生きていく姿に没入した」とし、「イ・スンウォン監督の演出は、極端なリアリズムだ。極端な人物たちに対する温かい視線がある。私もその点に共感している」と述べた。

『三姉妹』に出演した俳優たちは、一様に「こんな現場は他にないようだ」と口を揃えた。生活の苦しさと哀歓が込められているため登場人物たちの感情は複雑だが、撮影現場だけは楽しみそのものだった。

キム・ソニョンは「(ムン・)ソリ姉さんは共同プロデューサーもしたのだが、私は少しでも姉さんの力になりたかった。(チャン・)ユンジュはモデルとしてすでにトップなのに、久しぶりに演技をしながら、どれだけ悩みが多かったことか。ユンジュの選択に後悔がないように努力した。二度とない現場だった。ずっと撮り続けていたいほど幸せだった」と話した。

『三姉妹』ができるまで、イ・スンウォン監督のミューズであり、妻でもあるキム・ソニョンの功も大きかった。ムン・ソリが「撮影現場で2人の討論がすごかった」と振り返るほど、普段は仲の良い夫婦だが、現場では徹底した仕事仲間という関係だ。

キム・ソニョンは「夫と10年以上、劇団生活をしながら、私は代表理事で演技ディレクター、夫は演出を担った。一緒にたくさんの作品を作った。同業者だ」とし、「ものすごく意見を交わす。それに慣れているし、楽しい」と話した。

「選ぶ側ではなく、受ける側」

劇中のヒスクはすべてを自分のせいにして、いつも家族に謝っている人物だ。ただ演じるキム・ソニョン本人は、明るくしっかりした姿が目立った。

(写真提供=Little Big Pictures)キム・ソニョン

彼女は「私は良い妻であり、母」とし、「夫の仕事に尊敬心がある。娘も私に“ママ最高だ”という言葉をたくさん言う」と微笑んだ。続いて「娘も演技の関心が高い。子供の頃から子役をしたいと泣いたこともある。でも子供の時は友達と遊んでほしい。俳優は、大人になってから選択してほしい」と思いを明らかにした。

長らく演劇の舞台を輝かせ、今ではドラマや映画でも“信じて見ることができる女優”となったキム・ソニョンだが、「その修飾語はあまりに多くの人についている」としょげていた。

続いてイ・スンウォン監督について「最も親しいソウルメイトのような関係」とし、「夫に会って私の演技が本当にたくさん良くなって、深くなったと思う。人物を読み取る力がすごい。作品に臨むとき、たくさんアドバイスをもらう」と感謝を表わした。

その結果、2020年にはドラマ『愛の不時着』『コンデインターン』『オー!サムグァンビラ』で、賞を受賞した。キム・ソニョンは「感謝する。賞をもらえたのは作品のおかげだ」とし、「作品を選ぶ俳優ではない。任せてくれるのであれば、一生懸命やろうとする。ただ相手俳優は重要視するほうだ。それでもまだ私は選ぶ側ではなく、受ける側」と謙遜した。

最後にキム・ソニョンは、「まだ次回作は決まっていないが、やってみたい作品も役も多い」とし、「今度は『三姉妹』でお会いした。家族という境界線の中の関係による苦しみや、慰労を伝える作品だと思います。みんなの手をつないでくれるような映画になれば」と付け加えた。

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