韓国ではサッカーに野球と、様々なスポーツをテーマとしたバラエティ番組が人気を博している。
しかし、ゴルフはどんな要素を加えても、どんな出演者だとしても視聴率、話題性がともに低調なのだ。一体、その理由は何なのだろうか。
米紙『ニューヨーク・タイムズ』も当時、「韓国のゴルフ人気が急騰している」「日中はゴルフ場の予約を取ることが難しくなり、夜間にゴルフを楽しむ人が多くなった」と報道したほど。それほど珍しい現象なのだ。
実際、韓国ではこれまで、ゴルフは富裕層、中高年のスポーツという認識が強かった。だが新型コロナ禍以降は20代、30代の間でもブームが起こった。
民間シンクタンクのKB経営研究所が発刊した「KB自営業分析報告書」によると、2022年のゴルフ人口は約515万人と推算された。これは2019年よりも46万人増えており、キャリア経歴3年以下の入門者のうち65%が20代から40代であると分析された。
ゴルフブームの理由は諸説あるが、最も説得力があるのは新型コロナ禍で“密”になることを避けるため、少数で集まって楽しめるスクリーンゴルフ場が人気を集め、ワークライフバランスが改善されて退勤後の時間を有効活用できたということだ。ただ、新型コロナの猛威が過ぎ去った現在もゴルフ熱は現在進行形である。
しかし、いざゴルフを扱ったバラエティ番組は悲惨な成績に終始しているのだ。
直近2年間で放送されたゴルフバラエティ番組だけでも20以上。ここにYouTubeで公開されている番組も加わるため、30近くなると思われる。
全局がゴルフ芸能を一度は試してみたこととなる。しかも、単なるゴルフだけでなく、サバイバルや恋愛などを融合させ、多角的に試みたことも。パク・セリ、パク・インビなどのレジェンドから、キム・グクジン、イ・ギョンギュ、カン・ホドン、シン・ドンヨプ、チョン・ヒョンムといった国民的MCたち、そして様々なアイドル達も動員した。しかし、確実に成功した断言できる番組は無かったのだ。
ではなぜゴルフバラエティの人気はゴルフブームと反比例しているのだろうか。
新型コロナ禍に高まったゴルフ人気だが、まだ野球やサッカーと比べて大衆的なスポーツとしての地位を確立できていないことが最も大きな理由に挙げられる。また馴染みがないだけでなく、まだゴルフを富裕層が楽しむスポーツと認識する人も多いという点も定着できない理由の一つだ。
ただ一方で、ゴルフバラエティは協賛企業の確保が容易で、視聴層の購買力が高く、広告単価が高いという点、高価格製品の露出効果などが高いという点などが魅力的だという。そのため、低い視聴率・話題性でもゴルフバラエティを辞める選択肢はないという分析もある。
(記事提供=OSEN)
前へ
次へ