開会式は行われたが、計画通りトライアスロンとマラソンスイミングが行われるかは確信できない。パリの心臓であり、2024年夏季五輪の中心地であるセーヌ川の水質が再び悪化しているからだ。
パリ五輪の大会組織委員会は7月28日(現地時間)、セーヌ川で予定されていたトライアスロンのスイムの公式練習を中止とした。
組織委員会は「優先順位は選手たちの健康」とし、「27日にセーヌ川の水質をテストした結果、水質が基準値を満たすことができなかった。26日と27日に雨が降り、水質が悪化した」と伝えた。
スイム、バイク、ランの3種目で構成されているトライアスロンは、五輪でも厳しい種目の一つに挙げられる。
今回のパリ五輪では、過去100年間遊泳が禁止されてきたセーヌ川で、トライアスロンのスイムとマラソンスイミングを行う。
カギはセーヌ川の水質だ。
五輪に先立ち、パリ市はセーヌ川の水質改善のため約15億ユーロ(日本円=約2502億円)を投資した。韓国ウォンでは約2兆2715億ウォンだ。
しかし、期待した結果が出ていない。雨が降った後が特に問題だ。
雨が降っても、一定期間晴れが続けば汚染数値は下がるとはいえ、大雨の直後は水質が急激に増える。
水質汚染がひどいと、水を介して下痢や尿路感染症、肺炎、敗血症などを引き起こす。すなわち、選手の健康を保障することはできない。
にもかかわらず、これといった予備計画はない。
セーヌ川の水質が基準値を満たせない場合、トライアスロンはスイムを除きバイクとランの2種目のみ行うデュアスロンで実施される。
問題は、トライアスロンの試合が目前に迫っていることだ。現地時間30日に男子予選、31日に女子予選、そして8月5日に混合リレーが行われる予定だ。
結局は天気にかかっている。正常にトライアスロンが開催されるためには、雨雲が消えなければならない。
組織委員会は「今後4~8時間の予報を考慮すれば雨は降らない。すなわち、水質が基準値を満たすだろう」とし、「7月初めもそうだった。雨が降らず、日差しをたくさん受けて気温が上昇すれば、水質は自然に改善された。トライアスロンが行われると確信している」と発表した。
トライアスロンがデュアスロンとの境界で揺れるなか、同じくセーヌ川で実施予定のマラソンスイミングも確信が持てない。
10kmキロを泳ぐマラソンスイミングは、8月8日に女子、9日に男子の試合が行われる。
この期間、セーヌ川の水質汚染が高く測定された場合、マラソンスイミングの試合会場はセーヌ川ではなく、カヌー競技と同じ会場に変更となる。
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