不正行為を犯して韓国女子プロゴルフ協会(KLPGA)から重懲戒を下されたユン・イナ(20)が、早ければ今年4月にも韓国女子ツアーの正規ツアー(1部)に出場できる見通しだ。
KLPGAは1月8日、2024年度第1次理事会を開き、ユン・イナの懲戒減免について討議した。その結果、「ユン・イナの懲戒を減免する」という結論が下された。
KLPGA側は、「賞罰分科委員会の“ユン・イナ正会員懲戒減免推薦”を受け入れ、出場停止期間を3年から1年6カ月に減免することにした」と発表した。
また、「スポンサーをはじめとするゴルフ関係者、ファン、会員全体の立場と、韓国ゴルフ協会(KGA)が懲戒を減軽した点などを考慮した。長時間議論が続き、投票で最終結論を下した」と説明した。
2003年5月2日生まれのユン・イナは、300ヤードを飛ばす長打力に加えて華麗なルックスも持ち合わせ、デビューと同時に強固なファンダムを形成する“興行兵器”として注目を集めた。
当然、スポンサーやツアーの立場では確実な“興行カード”を捨てる理由はないが、ユン・イナは2022年7月の「HOBANソウル新聞ウィメンズクラシック」を最後に韓国女子ツアーの舞台から姿を消した。
というのも、とある大会で不正行為を犯しながら、それを1カ月近く申告しなかったからだ。
ユン・イナは2022年6月16日から19日にかけて行われた「DBグループ・第36回韓国女子オープン・ゴルフ選手権大会」の第1ラウンド15番ホールで、“誤球プレー”を犯すルール違反をした。
当時、ユン・イナはティーショットで右にそれた球をラフで発見したと判断し、そのままプレーを続行。しかしその後、ユン・イナは自身がマークした球ではなく、まったく別の球でプレーを続けていたことがわかった。
結局、同大会は予選落ちに終わったユン・イナだが、本人は誤球をした事実を認知していた。
ただ、すぐに申告することなく、大会終了から約1カ月が過ぎた7月に、「韓国女子オープン」を主催したKGAに誤球を自ら申告した。
これにより、ユン・イナはKGAよりKGA主催大会への3年間の出場停止処分、さらにはKLPGAよりKLPGA主管・主催の全大会への3年間の出場停止処分が下されていた。
だが、KGA側は最近、「ユン・イナが今後の協会発展に寄与し、ほかの選手や一般人に模範を示すよう最善を尽くすと約束した」とし、救済を訴える3500件の嘆願を考慮し、懲戒を減免することで決定した。
当初、2025年9月19日まで予定されていた出場停止期間は、今年3月19日付で解除となる。
まだ若い年齢であり、瞬間的な判断ミスによって犯した過ちであるだけに、一度は多めに見ようという意見が理事会を説得したものとみられる。
また、ユン・イナ懲戒決定後に約50時間の社会奉仕活動をするなど、反省の色が見えた点も説得力を加えた。
ユン・イナは懲戒減免が確定した直後、所属事務所を通じて「大会に再び出場できるよう、機会をくださったKLPGAとKGAに感謝している。これからも奉仕と自粛の時間を設けたい」と伝えた。
そして、「先輩や後輩、同僚選手から心からの了解を求め、心を開くくために最善を尽くす。二度と同じ過ちを繰り返さず、ゴルフの精神と規則に従って、正直かつ誠実にプレーすることを約束する」と誓った。
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