こちらは世論調査で有名なギャラップの韓国支社が、韓国の13歳以上の男女1700人を対象に行ったアンケート調査の結果。
1位はソン・フンミン(82%)、2位はリュ・ヒョンジン(38.7%)、3位はU-20ワールドカップ韓国準優勝の立役者で自身もゴールデンボール(大会MVP)に輝いたイ・ガンイン(13.6%)だった。
4位には、3年連続してMLBで20本塁打を記録したチュ・シンス(4.7%)が選ばれているのだが、5位以降は思わず首を傾げたくなる結果となっている。
というのも、5位にはフィギュアスケートのキム・ヨナ(3.9%)、7位にはサッカーのパク・チソン(3.2%)、8位には野球のパク・チャンホ(1.5%)が選ばれているのだ。
いずれも韓国が生んだ不世出のスーパースターではあるが、今年どころか数年前に引退して今は選手生活を送っていない。パク・チソンにいたっては、韓国にもいない。
また、キム・ヨナと同じく3.9%で5位となったサッカーのキ・ソンヨンは、今年1月のアジアカップを最後に韓国代表から引退している。今季は所属するイングランドのニューカッスル・ユナイテッドでも出番に恵まれず、今季プレミアリーグの出場は3試合のみの状況だ。
パク・チャンホと同じく1.5%で8位のチョ・ヒョヌも、所属する大邱FCでは守護神を務めるが、韓国代表では正GKの座をキム・スンギュに奪われつつある。
同じく1.5%で8位のイ・デホは今季、打率2割8分5厘、本塁打16、打点88と平凡な成績しか残せず、9月には16年ぶりに2軍落ちも経験するスランプに陥っている。
つまり、5位以降は「2019年に輝いたスター」ではなく、かつての名声で選ばれたものといえる。
翻っていえば、今年は往年のスター選手を凌ぐインパクトを残し、幅広い年齢層から支持されるアスリートが少なかったともいえるだろう。
いずれにしても、来年2020年には東京五輪もある。来年は韓国スポーツ界からどんなニュースやスターが登場するか。引き続き注視していきたい。
(文=慎 武宏)