韓国男子バレーボールが認識すべき“リアル”が明らかになった。
イム・ドホン監督率いる男子バレー韓国代表は、杭州アジア大会でメダル獲得に失敗した。なんと61年ぶりの“ノーメダル”だ。
決勝トーナメントの初戦でパキスタンに敗れ、わずか3試合でメダル獲得失敗が確定する悲惨な成績が確定した。
順位決定戦の結果とは関係なく、韓国男子バレーの深刻な現状を目の当たりにした。
実際、男子バレーは女子バレー韓国代表の不振に隠れ、相対的に大衆の関心が少なかった。
女子はFIVBバレーボールネーションズリーグ(VNL)で2年間24連敗を記録するなど、明らかな低迷傾向が目立っていたが、そもそも男子はこの大会にすら出場できていないという現実があった。
極度の不振によって猛批判を浴びる女子のセサル・エルナンデス・ゴンザレス監督と対照的にイム・ドホン監督はある程度責任を回避したと見なければならない。
兆しはあった。男子は最近、世界はおろかアジアの舞台でも競争力を失っていた。
今年7月には、VNL進出のチャンスもあるAFCチャレンジカップで決勝進出に失敗した。アジア強豪の日本やイラン、中国が出場しない大会だったにもかかわらず、準決勝でバーレーンに無気力に敗れ、自尊心を傷つけられた。
偶然の敗北ではなかった。8月にはアジア選手権でも上位に上がれず、5位にとどまった。
2度の大会を経て、韓国男子バレーはアジアでも4強に入らない戦力であることを徹底して確認した。アジア大会の結果をただただ“衝撃”と受け止めるには難しい理由だ。
韓国男子バレーはここ数年、底がどこまであるのかわからないほど、急速に墜落し続けている。
国際競争力を失ったのはもちろん、Vリーグ男子部の人気や大衆性も大きく下落している。
国際大会の不振にもかかわらず、人気が上昇しているVリーグ女子部とは対照的に、“関心の死角地帯”に一直線に向かっている。イム・ドホン監督はじめ選手たちはアジア大会を通じて巻き返しを図るという覚悟を示していたが、結果はただ悲惨な成績表を手にしただけだった。
Vリーグ男子部の選手たちは莫大な年俸を受け取り、悠々とプロ生活を送っている。今回のアジア大会に参加した選手の年俸総額は66億ウォン(日本円=約6億6000万円)を超える。大金を受け取ること自体は問題ではないが、自ら恥ずかしくならざるを得ない。
韓国バレー界の事情に詳しい関係者たちは、選手の実力だけでなく精神面も指摘している。
とある関係者は「一大会を控えて選手ごとに違う等級の座席に乗るなど、チームが最初から一つになれなかったという話を聞いた」とし、「実力も問題だが、そのような態度も問題ではないか。バレーボールはチームスポーツだ。砂粒のようなチームが良い成績を出せるわけがない」と伝えた。
結局、選手は当然ながら、チームを率いるイム・ドホン監督も責任から逃れることはできない。
何より、韓国バレーがこのような現状に陥るまで手をこまねいていた韓国バレーボール協会も、批判の矢を避けることは難しい。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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