横浜F・マリノスは8月1日、昨季までカタール・スターズリーグのアル・ドゥハイルに在籍した元韓国代表MFナム・テヒ(32)を獲得したことを発表した。
1991年7月生まれのナム・テヒはKリーグの蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)下部組織出身。
2007年に韓国サッカー協会(KFA)の「ユースサッカー留学プロジェクト」を通じて、イングランドのレディング下部組織に入団した。
その後、2009年にフランスのヴァランシエンヌと契約し、18歳36日でプロデビュー。2019年1月に当時バレンシア所属の韓国代表MFイ・ガンイン(22、パリ・サンジェルマン)が17歳332日で更新するまで、欧州における韓国人選手史上最年少デビュー記録を保持した。
そして、2012年にアル・ドゥハイルの前身であるレフウィヤに移籍し中東へ進出。以降は2019~2021年のアル・サッド時代も含めてカタールで通算12シーズンプレーした。
切れのあるドリブルを持ち味とすることから現地や韓国サッカーファンの間では“カタールのメッシ”とも呼ばれた。
カタールでの通算成績はリーグ戦230試合94ゴール62アシスト、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)80試合14ゴール22アシスト。リーグ優勝も通算6回経験した。
韓国代表としては、世代別代表で2006年のU-17アジア選手権、2012年のロンドン五輪に出場。特にロンドン五輪ではグループステージから3位決定戦までの全6試合でプレーし、U-23韓国代表の銅メダル獲得に貢献した。この五輪銅メダルにより、兵役特例の恩恵も受けている。
なお、A代表では2011年2月にデビュー。通算54試合7ゴールを記録し、国際大会では2015年アジアカップに出場した。
ちなみに、2021年3月25日に横浜FMの本拠地・日産スタジアムで行われた日本代表との国際親善試合で、ナム・テヒは背番号10番を着用して先発出場していた。
ただ、W杯は2014年ブラジル大会、2018年ロシア大会、2022年カタール大会いずれもアジア予選でプレーするも、本大会でメンバーに選ばれたことはない。
ナム・テヒが最後にA代表で出場した試合は、昨年3月29日に行われたUAEとのカタールW杯アジア最終予選最終節だ。
ナム・テヒは今回の加入発表に際し、チームを通じて次のようにコメントしている。
「マリノスファミリーの皆さん、はじめましてナム・テヒです。皆さんには『ナム』と呼んでいただきたいです!歴史あるこのクラブからオファーをいただき、とても光栄に思います。今回の移籍は、私にとって大きなチャレンジではありますが、横浜F・マリノスのアタッキングフットボールに少しでも早く慣れて、Jリーグやルヴァンカップ、ACLで結果を出して、皆さんとともに喜びを分かち合いたいと思います。よろしくお願いします!」
なお、横浜FMは次戦、8月6日に敵地・埼玉スタジアム2002で浦和レッズとのJ1リーグ第22節を戦う予定だ。
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