【韓国の視点】コロナから“自由”なワールドカップでも、警戒心を緩めない韓国代表

カタール政府はワールドカップを控え、入国者から新型コロナの陰性証明書を受け取らないことにした。10月までは、入国者全員が離陸48時間前までに受けたPCR検査の結果、あるいは24時間前までに実施した抗原検査の確認書が必要だったが、今は自由に出入国出来る。

カタールは新型コロナの累計感染者数が47万4000人程度と集計されている。全体人口約293万人の16%程度に過ぎない。死者も684人と少ない方だ。11月14日時点で過去7日間の一日当たりの平均感染者数は328人である。

完全に終息したというわけではないが、多い数字ではない。新型コロナの状況が緩和されたなか、ワールドカップ興業のために規制を緩和したものと解釈される。

都心を歩いたり、人の多いところを歩いたりしてみると、東アジア人は依然としてマスクを着用する頻度が高い。十中八九、韓国人か日本人、あるいは中国人だ。

韓国の取材陣のなかでも、一部はマスクを着用している。もちろん選択は自由だ。たまに西洋人、あるいは現地人がマスクを着用しているのも見られる。

代表選手たちも新型コロナによる規制から自由だ。ワールドカップ組織委員会は、2日に一度ずつ迅速抗原検査を実施することを勧告しているが、実際には行っていない。勧告事項であるだけに、必ずしもしなければならない理由もない。

感染者は5日間隔離し、以後5日間マスクを義務的に着用しなければならない。濃厚接触者の場合、7日間継続して迅速抗原検査を受けなければならず、練習や試合に移動する際は別途の車両を利用しなければならない。感染者が発生するとさまざまな不便が伴う。

韓国サッカー協会(KFA)によると、ワールドカップ最終メンバーに選ばれた26人の選手のうち、大多数が新型コロナに感染した経験がある。やはり団体生活をする職業なだけに、伝染病を避けることは容易ではない。

再感染の可能性はあるが、一度感染し、ワクチンも接種したので、免疫システムはある程度形成された可能性が高い。大会途中に感染者が発生する心配を少しでも減らすことができる。

韓国代表

かといって、防疫守則をおろそかにすることはできない。

韓国代表の選手たちは現在、ルメリディアン・シティセンター・ドーハに宿泊している。

選手と関係者以外は、韓国代表のために用意された空間に立ち入ることができないため、ホテル内ではマスクを着用しない。内部者同士でいるときはあまり気にする必要はない。

ただし、車で移動する際にはマスクを着用する。万が一の接触を防ぐためだ。

支援スタッフも同じだ。記者と対面する広報担当者たちも、マスクを外すことはなかなかない。

11月14日に入国したDFキム・ミンジェ(26、ナポリ)、MFイ・ジェソン(30、マインツ)、FWチョン・ウヨン(23、フライブルク)も、マスクを着用したまま姿を現した。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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