アギーレが覚醒させた「韓国の至宝」イ・ガンイン、今度はカタール神話に挑戦

「今シーズンが始まる前にスペインでインタビューをした際、W杯前まで最高の姿を見せれば、“代表に選ばれるはずだと信じている”と話したことがある。それで僕にできる限りの最善を尽くした。すべての選手が出場したいと思う大会、舞台に来ることができて嬉しかった。必ずプレーしたかったW杯だ。機会を得ることができて幸せだ」

明るい表情のイ・ガンインを見ていると、3年前にポーランドで開かれたU-20W杯を思い出す。 

当時、記者は4週間、U-20韓国代表を取材し、イ・ガンインの一挙手一投足を詳細に観察した。その時のイ・ガンインは自信満々だった。 

チームメイトや対戦相手よりも2歳も年下だったにもかかわらず、世界の有望株たちを相手に優れたパフォーマンスを見せた彼は、韓国を決勝戦にまで導いた。イ・ガンインがいなかったら、U-20韓国代表が4週間という長い時間、ポーランドに滞在することはなかっただろう。あのときはイ・ガンインもほどなくワールドクラスに成長するだろうと誰もが思っていた。

あれから3年。イ・ガンインには多くの出来事があった。 

自分を育ててくれたバレンシアではレギュラーに定着できず、時間を無駄にした。マジョルカに移籍した昨シーズンは、主力争いに苦しみ、停滞した姿を見せたこともあった。

だが、自分の真価を認めてくれるハビエル・アギーレ監督に出会ったことで、その能力を遺憾なく発揮している。

さまざまなことを経験したイ・ガンインは、10代の少年から20代の青年に成長した。韓国語が上達したのか、記者会見やインタビューで使う言語のレベルも向上し、余裕もできた。 

何より着実に実力を積んで、ラ・リーガという世界的な舞台で認められる選手になった。

サッカーの世界でよく使われる「天才」「魔術師」といった修飾語が似合う選手は確かにイ・ガンインだ。多くの人が彼に依然として期待する大きい理由がここにある。

イ・ガンインは3年ぶりに国際サッカー連盟(FIFA)が主管する大会に参加する。今回はU-20W杯ではなく「本物」のワールドカップだ。 

成長したイ・ガンインが今、世界的にはどの位置にいるのかを確認できる夢の舞台だ。夢を抱いてスペインからカタールにやって来たイ·ガンインは誓った。

「僕は今も、昨日より今日という考えで努力している。代表チームであれ所属チームであれ、チームに役に立つために最大限努力している。今大会でもそうするつもりです」

イ・ガンインが描く夢の結末がどうなのかはわからない。直ちにチーム内での競争が待っており、まずは自分に背を向けてきたベント監督の前で実力を証明しなければならない。イ・ガンインにとっては今ここカタールの地が、夢を叶えるためのスタート地点だ。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.

【写真】鹿島FW鈴木優磨も「??」と反応…“韓国のメッシ”衝撃イメチェン

「タケ優しい」久保建英の韓国人への“神対応”に韓国メディアも注目

【写真】「自分で見ても似てる」久保建英にそっくりの韓国人選手

前へ

2 / 2

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集