ソン・フンミンは前日の2日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ(CL)グループステージ最終節のマルセイユ戦で、相手DFと競り合う過程で相手DFの肩が顔面に強く直撃した。ピッチにうずくまったソン・フンミンの目は大きく腫れあがり、交代を余儀なくされた。
そして、試合翌日の3日午前5時30分、トッテナムはソン・フンミンが左目周辺の骨折(眼窩骨折)のため、手術を受けることを発表した。
カタールW杯まで3週間を切った状況なだけに、絶対的エースかつキャプテンのソン・フンミンの負傷は、韓国代表に致命的な打撃を与えかねない。眼窩骨折は通常、回復まで4~6週間を要するとされているだけになおさらだ。
キム・ジンスはソン・フンミンと同じ1992年生まれなだけに、同期の怪我を心配していた。ただ、実際に直接連絡を取ったというキム・ジンスは、ソン・フンミンに対する強い信頼感を示した。
「(ソン・)フンミンは“上手くいく”、“ポジティブに考えよう”と話していた。責任感の強い友人だ。代表のキャプテンだけあって、簡単に諦めるような選手じゃない。フンミンがW杯本大会に出場できないとは思っていない。仮に同行するとなれば、無条件でプレーするだろう」
そう語るキム・ジンス自身も、右ハムストリングの負傷を抱えている。同日、キム・ジンスは外部練習に参加しなかった。現在は回復に集中しているようだ。
何より、キム・ジンスはW杯の過去2大会をいずれも負傷で脱落した苦い思い出がある。
新潟時代の2014年ブラジルW杯では、一度は韓国代表メンバーに正式に選ばれるも、大会直前の足首の負傷で離脱。続く2018年ロシアW杯も、開幕3カ月前に負った左ひざのじん帯損傷で落選を経験した。
「大きな負傷ではない。リハビリと治療を上手くやって回復したい」と前を向いたキム・ジンスは、「W杯イヤーになると、自分が思っていなくても萎縮してしまうケースが多かった。ひとまずシーズンを上手く終えて、これからはW杯という大舞台が控えている。残りの期間でどのように管理し、回復するかが重要だと思う」と力を込めた。
現在は国内組中心の候補メンバーでキャンプを行っている韓国代表。来る12日にはW杯前最後の国際親善試合としてアイスランド代表と対戦する。
「W杯前最後の強化試合だ。どのようなコンセプトで戦うかは、監督ではないからわからない」と笑ったキム・ジンスは、「最後の実戦なだけに、必ず勝利しなければならないと思う」と意志を固めた。