韓国プロ野球、観客数が前年比41万人減…審判のせいにしている場合ではない

目まぐるしく走ってきた韓国プロ野球、KBOリーグがいつの間にかシーズン上半期を終え、1週間のオールスター休息期に突入する。

選手たちは疲れた体と心を休ませる時間を持つことになるが、各球団は気楽に休むことができない。背中を向けた野球ファンの心を取り戻す方法が見えないからだ。

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KBOリーグの467試合を行った7月16日現在、球場には計504万906人の観客が訪れた。前年同期(545万8338人)と比べると、41万人も減った数字だ。

試合の質的な低下とファンが求めるレベルの向上が重なったという分析もあり、昨年から数多く報じられた“バッドニュース”によって、韓国プロ野球に否定的なイメージがついたという意見もある。

また実際に球場で会ったファンのなかには、「期待感がないというのが球場に行かない理由」と話す人も多い。開幕直後から“5強5弱”の構図が鮮明となり、観客数の減少につながったという意味だ。事実、KTウィズがNCダイノスと5位争いをしていること以外、これといった逆転劇が起こる感じがしない。

リーグ下位に停滞しているロッテ・ジャイアンツ、KIAタイガース、ハンファ・イーグルスなど、特に首都圏で爆発的な人気を誇ったチームが約束したように下位圏にとどまっており、観客集めの期待となる最後の希望さえ消えた。

冷静に見れば、蚕室総合運動場野球場や高尺スカイドーム、文鶴野球場、水原KTウィズパークなどは、“よく売れる球団”といえるKIA、ロッテ、ハンファが観衆を集めてこそ、完売を記録することができる。

全国区の人気球団の相次ぐ没落によって、2万人以上を収容できるビッグサイズの球場には、多くて60%ほどの観客に終わる。

キウム・ヒーローズは斗山ベアーズとし烈な2位争いをしているが、1試合当たり平均6000人。メジャーリーグ級の最新式球場と自賛したNCダイノスも、1試合当たり平均1万人の観客にとどまっている。しばらくのホームゲームをするたびに完売を記録したハンファも、8400人水準に観客数が減少した。

全国区の球団関係者が「興行に成功するためには、成績が裏付けされなければならない」と愚痴をこぼす理由だ。

地方球団の没落は、投資の不在とかみ合っている。高額フリーエージェント(FA)やメジャーリーグ出身の外国人選手を獲得することだけが投資ではない。長期的な観点で球団のカラーを決め、それに合った分野別の専門家を確保することも投資と見なければならない。

指名するかどうかを別にして、アマチュア選手の育成にも各球団が力を合わせるべきだろう。十分な内外インフラを持つソウルの球団も、底辺の育成に賛同してこそ解決できる問題だ。相対的に学生選手の学習権保障のために何の努力もしていない教育部、スポーツ予算や政策に熱心に取り組まない文化体育観光部などと、韓国の現実に合ったアマチュア育成方法を討議し、新しい文化を作っていくことも、投資の一環といえる。

いくつかの球団関係者は、「プロが前に出てアマチュアの活性化をうながすというのは話にならない」としながらも、高校野球選手たちの首都圏集中化を理由に、全面ドラフト再導入を主張している。

各球団が投資を渋るのは、財政の自立度が脆弱だからだ。

別の見方をすれば、親会社の支援を受けて球団を運営するため、予算を獲得する簡単な方法だけ悩んでいればいい。時間と労働を投資してアマチュア野球をサポートして育成することよりも、目の前の戦力を引き上げるフリーエージェント(FA)や外国人選手の契約が速く、容易い。

だが“簡単な方法”を選んで大金を使っても、成績を残せなければ財政がさらに悪化する悪循環が続く。そうなると今度は、言い訳を外部から探すようになる。

その最も簡単な餌食が、審判だ。審判の判定ひとつで試合の流れが変わるという特性を利用して、「審判が試合を作っている」というデマを拡散させる。

KBOリーグの審判への信頼が全体的に落ちたことは事実だ。

KBOは真摯に革新案を提示し、検証を受けなければならない。しかしリーグの興行失敗とチームの成績低下を審判のせいにするのは正しくない。

キャッチボールもまともにできない選手たちを1軍で使わなければならない苦しい現実は、球団の投資と関心不足に起因する。大韓野球ソフトボール協会は、難関にぶつかった各種懸案を解決する意志も余力もない。そこに球団の無関心まで加われば、リーグのレベルは下がるしかない。

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