北京五輪でオリンピック3連覇に挑む日本の“フィギュアスター”羽生結弦(27)が、去る2月8日のフィギュアスケート男子シングル・ショートプログラムを全体8位という低調な成績で終えた。
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そんななか、試合が行われた中国・北京の首都体育館の劣悪な氷質が話題となっている。
羽生はショートプログラムで技術点48.07点、演技構成点47.08点の計95.15点を記録し、8位に終わった。自己ベストの111.82点と比べるとかなり振るわない成績と言える。
この日、羽生はクラシック曲『序奏とロンド・カプリチオーソ』に合わせて演技を披露した。ところが、冒頭の4回転サルコウが1回転となり、無得点となってしまった。
以降は最初のミスが惜しまれるほどに完璧で滑らかな演技を見せた羽生。演技後の日本メディアとのインタビューでは、「氷の上に穴があった」と明らかにして注目を集めた。
通常、氷を整備する作業はグループごとに演技が終わった後に行われる。羽生は4組目であったため整備されていたはずだが、6分間の公式練習時間に追加で発生した穴と推定される。実際、羽生に先立って2人の選手が練習していた。
演技中にその穴を発見した羽生は、穴にブレードが取られ無理に踏み切ると負傷する恐れがあると考え、そのために頭の中が複雑となり、瞬間的に回転に踏み切ることができなかったとみられる。
このニュースをめぐり、日本のネットユーザーからは「演技前からリンクの表面が荒れているようだった。表面に問題があった場合、再演技できる規定を追加することはできないのだろうか」「4回転アクセルに挑戦する選手も多くなり、穴が増えるかもしれないという指摘もある。それが事実なら選手のリスクが増える。整備方法も変えていくべきではないか」「公平性の次元では、毎回製氷するしかないから不可能だ」という反応が飛んだ。
また、韓国のネットユーザーの間でも論争が起こった。すでにショートトラックなどの主要種目で多くの選手が転倒するシーンが見られており、中国の試合会場の氷質管理が問題視されているのだ。
韓国のネットユーザーからは、「リンクの穴に引っかかるなんて話にならない。ヤマメ釣り場でもないのに」「冬季五輪は施設が半分だ。絶対に後進国で開催してはいけない」「競技中にあんな倒れるなんて初めて見た」といった反応が見られた。
なお、男子シングル・フリーは来る10日にショートプログラムと同じ首都体育館で行われる。
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