韓国プロ野球、40年の歴史上初の“シーズン中断”の可能性…各球団で新型コロナ感染者発生により

新型コロナウイルス感染症の猛威に直撃した韓国プロ野球KBOリーグが、歴史上初のシーズン中断可否をめぐって頭を悩ませている。

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7月11日午前には全10球団の団長が出席する緊急実行委員会が開かれ、12日の緊急理事会を通じて今後の日程が最終決定する見通しだ。

韓国プロ野球の新型コロナ統合マニュアルによると、リーグの進行が大きなポイントとなる。韓国野球委員会(KBO)は今シーズン開幕前、感染者発覚時は疫学調査を実施し、球団内で濃厚接触者が発生した場合は、感染者や自主隔離対象人数と関係なく、代替選手を投入してリーグを正常進行すると発表したことがある。

11日時点で、NCダイノスで3人、斗山ベアーズで2人が新型コロナ感染者と判定されている。各チームは、感染者及び疫学調査に基づく濃厚接触者に代わる選手及び指導者を2軍から昇格させられれば、試合を行うことができる。

しかし、懸念した通り濃厚接触者の規模がかなり大きい状況だ。統合マニュアルにも、「エントリー未登録など球団運営が不可能であったり、リーグの正常進行に重大な影響があると判断されたりした場合、緊急実行委員化及び理事会を要請し、リーグ中断可否を決定できる」と明示されている。

シーズン続行か、中断か

これによって11日に緊急実行委員会が開かれ、12日に緊急理事会が行われる。

緊急実行委員会では、大局的なレベルで「1週間前にペナントレース前半戦を終えることも考慮すべき」という主張もなされた。韓国全体が新型コロナの非常事態に陥っているだけに、リーグ全体の選手団の安全を考慮して、シーズンを中断しようという話だ。

韓国プロ野球は来る18日までシーズンを進行した後、19日から9月9日までは東京五輪開催に伴う休息期間が設けられる。ただ、12日時点でシーズン中断が決まった場合、今秋開催予定のチーム当たり6試合、計30試合が後半戦に行われる。これにより、約3週間の休息期間も4週間に延びる。

そして、問題はその後半戦だ。後半戦にも感染者や濃厚接触者が多数発生してしまえば、問題は今回よりもさらに大きくなる。

緊急実行委員会に参席した関係者は、「後半戦に今回と似たような状況が発生し、リーグを中断してしまえば、試合数を縮小する以外にない。この場合、144試合を基準に契約された放映権をはじめ、あらゆる協約を見直さなければならない。各球団はテレビ放映権やニューメディア放映権によって、1試合当たり2億ウォン(日本円=約2000万円)程度の収益を得ている。試合数が減れば、それだけ損害を甘受することになる」と説明した。

ハンファ・イーグルスの事例を見れば、シーズン中断よりは継続に重きが置かれる可能性がある。ハンファは昨年8月末、2軍選手に新型コロナ感染が発覚したことで、選手が制限された状態でシーズンを戦わざるを得なかった。負傷の影響もあって2軍で1軍復帰を準備していたキム・テギュン(39、引退)など一部の主力も、隔離対象になってそのまま正規シーズンを終えてしまった。

斗山ベアーズの選手

KBOと10球団の団長は、緊急実行委員会でシーズン進行と関連した多様な案件について討議したという。斗山とNCを除いたまま前半戦最後の1週間を行うことも一つの方法だが、この場合、13日から15日までNC、16日から18日まで斗山と対戦予定のKTウィズも自動的に前半戦を終えることになる。13日から15日まで斗山、16日から18日までNCと対戦するKIAタイガースも同様だ。

かといって、NCと斗山抜きで13日から18日までの日程を修正することは容易ではない。KBO関係者は「すでに各球団で遠征試合による宿泊地の予約を済ませた状態だ。急遽日程を変更することによる混乱は少なくないだろう」と明かす。

シーズンがそのまま続行される場合、NCと斗山は東京五輪予備エントリーに含まれてワクチンを接種している選手、また2軍選手によってチームを構成することになる。ワクチン接種者は防疫指針上、濃厚接触者から除外される。

それでも、NCや斗山にとっては戦力の弱体化が避けられない。特に投手陣は1軍と2軍で能力差が激しいだけに、ローテーションに苦労する確率が高い。

1982年の発足から今年までの約40年間一度もなかったシーズン中断の可能性をめぐり、KBOと10球団が決断に迫られている。

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